クラウゼヴィッツ戦争論というと「戦争とは他の手段をもってする政治の継続である」「絶対戦争」という抽象的な概念についてその適否が論じられ、第4編「戦闘」,第5編「戦闘力」,第6編「防御」 ,第7編「攻撃」は「古い」の一言で割愛されることが多いがこの部分がとても面白い。命題というのはその論証過程を捨象して結論だけでその当否を論ずると、その論証過程(この場合第4編~第7編)で他の可能性について論者が言及していたことを考慮に入れず的外れな批判をしてしまう危険があるが、多くのクラウゼヴィッツ批判にもこれがあてはまる。