
ネオクラシカル・リアリズムによるアメリカの大戦略「オフショア・バランシング」の理論書。常時、欧州、中東、東アジアに駐留するのではなく国力を温存し中核的な国益が侵された場合にのみ介入するとの戦略。そのため平時は地域大国独自の国防を推奨し、例えば「アメリカは日米安保条約を破棄し、独立した大国として日本が必要とする、いかなる軍事力の獲得ーこれには安全な報復核抑止力や、日本が海上輸送ルートや東・南シナ海の領土主権を守るために必要な機動投射能力も含まれるーをも手助けすべき」(401頁)とのこと。刺激的な論だが、決してトンデモ本ではなく真面目にアメリカで議論されている本である。