ボナパルト将軍の戦争術


2010年は、ナポレオンがボナパルト将軍時代に行った第一次イタリア遠征に関する書物を数冊読み、丁寧にその戦役の流れを追った。翻ってナポレオン自身による戦争に関する発言を読み返してみると、第一次イタリア遠征時代のナポレオンの戦争術は以下の言葉に集約されていると思ったのでメモしておく。

敵将は皆経験に富み、決して凡庸ではないが、彼らは一時に多くのことを考えすぎた。私は常に敵の主力のことだけを考えた。

戦術の要訣は、「どの場所に、いかなる兵力を、いつ、投入するか」を判断するにある。

わずかな例外は別として、数の優勢な方の部隊にこそ勝利は保証されている。それゆえ戦術は、闘おうと思う地点に赴いた時、どうすれば敵軍より数においてまさっていることができるか、ということを考えるに在る。君の軍隊が敵の軍隊よりも数において少ないならば、敵にその兵力を集める暇を与えず、移動中の敵を襲撃するがよい。そしていろいろな軍団を巧みに孤立させて、それらの孤立させられた軍団の方へと迅速に赴き、いかなる遭遇戦においても君の全軍を敵の数箇師団に差し向けることのできるような具合に機動するがよい。こうすれば敵軍の半数の軍隊をもってしても君は常に戦場では敵よりも強いであろう。