
「民法案内」を久しぶりに通読した。我妻栄という民法の泰斗が自説を導き出すために辿った論理的思考過程を垣間見ることができる稀有な本。よく入門書として紹介されているが一読してわかるように高水準な内容が展開されており入門書ではないだろう。ここでいう高水準というのは抽象的な理論ばかりが書かれているから高水準という意味ではなく、我妻先生がたたみかけてくる具体的事例が分析的思考を常に要求するから高水準なのである。そして具体的事例から理論へと昇華させていくという点で高水準なのである。
「民法講義」のほうはもはや古典。債権法改正で本当の意味での古典になりそうだ。