合併してGoogleと戦うための両社の交渉は、既にアクティブなものではなくなったようだ。
2007年05月05日 09時20分 更新
(ウォール・ストリート・ジャーナル)
1年前、米Microsoftと米Yahoo!は合併してGoogleに対抗する、より大きな企業になろうとアイデアを模索したことがあった。この交渉は実を結ぶことなく、MicrosoftとYahoo!はそれぞれGoogleを追っていく方法を見つけようとしている。
同じことが今回も行われたようだ。MicrosoftとYahoo!は、合併もしくはお互いを補完する提携をここ数カ月議論してきたと、両社に近い筋は述べている。しかし、同筋によれば、この合併交渉はアクティブではなくなった。両社がほかの形態での協力を模索する可能性はあるという。
Microsoftがこうした交渉に関心を持つということは、Googleのパワーが増大しつつあり、過去1年間Microsoft内部でインターネット広告の波に乗ろうとしてきた取り組みに問題があったことを示している。一方Yahoo!は昨年、重要なオンライン広告システムの導入を不本意ながら延期せざるを得なくなり、同社の経営について投資家などから批判を受けてきた。
それでもYahoo!はMicrosoftとの大取引に興味を持っていないようだと、この問題に近い筋は解説している。同社は広告システムのアップグレード版である「Project Panama」を投入したばかりで、今四半期からこのシステムが収益に貢献してくるはずだと最近になって述べている。
MicrosoftとYahoo!の広報担当者はコメントを拒否した。両社が最近行ってきた交渉はNew York Post紙が5月4日に報じた。
Microsoftは提携により、広告主を自社のオンラインビジネスに引きつけるという、重要な課題が解決できるかもしれない。同社はこの2、3年にわたってオンライン広告仲介のための技術的基盤を構築してきた。しかしadCenterと呼ばれるこのシステムは、クリティカルマスとなるだけの広告主を引き寄せるには十分でなかった。
それでもMicrosoftはYahoo!の利益になるだけの技術的専門性を有している。Microsoftは合併後の会社の技術的プラットフォームとインフラストラクチャを作り、Yahoo!の現在のスタッフがYahoo! News、Yahoo! Finance、Yahoo! Mailといったコンシューマー向けビジネスを監修するというようなシナリオも考えられる。
Yahoo!は世界で最も人気の高いWebサイトの1つで、毎日数百万人のコンシューマーが同社のサービスを利用するために訪れ、その結果として広告主を引き寄せている。カリフォルニア州サニーベールに本社を置くYahoo!は昨年、Googleとの差を埋めるために新しいオンライン広告システムにスイッチしようとしたが移行が遅れてしまった。このシステムは同社の収益アップにまだ十分というほどには貢献していないが、近々その利益が出てくる、と同社は予測している。また、Yahoo!は同社の主要な収入源であるバナーなどのグラフィック型ディスプレイ広告販売で競合からのプレッシャーが増している。
しかしYahoo!は最近、勢いがある。Yahoo!は12社の新聞社による264紙をはじめ、Web広告配信に関する新規パートナーとの契約を結んでいる。さらに4月30日にはオンライン広告取引会社のRight Mediaの株式80%を6億8000万ドルで買い取った。
もしも合併交渉が復活したとしても、MicrosoftとYahoo!が交渉を成立させるかどうかは1年前の結果と同じく、疑問だ。Microsoftは常に大規模な買収を避けてきた。Yahoo!は1万1700人の従業員を抱え、今週初めの時価総額は380億ドルだった。合併交渉の報道後、Yahoo!のニューヨーク証券取引所での株価は32.53ドルまで上がり、同社の4日時点での時価総額は430億ドルにつり上がった。
丸ごと合併ということでなければ、Microsoftは自社のオンライングループを、独立運営されるYahoo!に引き取らせ、その代わりにYahoo!株を手に入れるという方法もある。それでも事情筋によれば、MSはYahoo!の買収を望んでいるという。
この取引においてはYahoo!の最高幹部が大きな障害となるかもしれない。Yahoo!幹部は自分たちが正しい戦略をとっており、インターネットがまだ自社ビジネスの中で小さな部分を占めるに過ぎないMicrosoftとは、どのような形でも組めないと警戒している――ある事情筋はこう解説している。もしもMicrosoftがYahoo!を買収したとしたら、Yahoo!幹部は同社を離れ、Yahoo!ストックオプションの行使が始まるだろう。
2社の経営統合もまた問題だ。Yahoo!はここ数年、内部からも含め、意思決定が遅く、業績低迷の責を執行部が負っていないとの批判がある。同社は2006年12月この批判への明らかな対応策として、会社組織を一新し、幹部の入れ替えを実施した。
Microsoft内部では、昨年交渉が頓挫する要因となった問題が変化した。当時、Microsoftオンライングループ内のマネジャーが、自社のオンライン検索と広告システムへの固執を強く求め、Yahoo!買収に反対した。その後、これらのシステムのアーキテクト数人がMicrosoftを退社している。一方、Microsoftのスティーブ・バルマーCEOは同社を「オンライン化」するための買収を成功させるよう、プレッシャーを受けている。4月にMicrosoftやYahoo!などは、オンライン広告専業のDoubleClickを買収するチャンスを逃し、31億ドルでGoogleにさらわれた。
2007年05月05日 09時20分 更新
(ウォール・ストリート・ジャーナル)
1年前、米Microsoftと米Yahoo!は合併してGoogleに対抗する、より大きな企業になろうとアイデアを模索したことがあった。この交渉は実を結ぶことなく、MicrosoftとYahoo!はそれぞれGoogleを追っていく方法を見つけようとしている。
同じことが今回も行われたようだ。MicrosoftとYahoo!は、合併もしくはお互いを補完する提携をここ数カ月議論してきたと、両社に近い筋は述べている。しかし、同筋によれば、この合併交渉はアクティブではなくなった。両社がほかの形態での協力を模索する可能性はあるという。
Microsoftがこうした交渉に関心を持つということは、Googleのパワーが増大しつつあり、過去1年間Microsoft内部でインターネット広告の波に乗ろうとしてきた取り組みに問題があったことを示している。一方Yahoo!は昨年、重要なオンライン広告システムの導入を不本意ながら延期せざるを得なくなり、同社の経営について投資家などから批判を受けてきた。
それでもYahoo!はMicrosoftとの大取引に興味を持っていないようだと、この問題に近い筋は解説している。同社は広告システムのアップグレード版である「Project Panama」を投入したばかりで、今四半期からこのシステムが収益に貢献してくるはずだと最近になって述べている。
MicrosoftとYahoo!の広報担当者はコメントを拒否した。両社が最近行ってきた交渉はNew York Post紙が5月4日に報じた。
Microsoftは提携により、広告主を自社のオンラインビジネスに引きつけるという、重要な課題が解決できるかもしれない。同社はこの2、3年にわたってオンライン広告仲介のための技術的基盤を構築してきた。しかしadCenterと呼ばれるこのシステムは、クリティカルマスとなるだけの広告主を引き寄せるには十分でなかった。
それでもMicrosoftはYahoo!の利益になるだけの技術的専門性を有している。Microsoftは合併後の会社の技術的プラットフォームとインフラストラクチャを作り、Yahoo!の現在のスタッフがYahoo! News、Yahoo! Finance、Yahoo! Mailといったコンシューマー向けビジネスを監修するというようなシナリオも考えられる。
Yahoo!は世界で最も人気の高いWebサイトの1つで、毎日数百万人のコンシューマーが同社のサービスを利用するために訪れ、その結果として広告主を引き寄せている。カリフォルニア州サニーベールに本社を置くYahoo!は昨年、Googleとの差を埋めるために新しいオンライン広告システムにスイッチしようとしたが移行が遅れてしまった。このシステムは同社の収益アップにまだ十分というほどには貢献していないが、近々その利益が出てくる、と同社は予測している。また、Yahoo!は同社の主要な収入源であるバナーなどのグラフィック型ディスプレイ広告販売で競合からのプレッシャーが増している。
しかしYahoo!は最近、勢いがある。Yahoo!は12社の新聞社による264紙をはじめ、Web広告配信に関する新規パートナーとの契約を結んでいる。さらに4月30日にはオンライン広告取引会社のRight Mediaの株式80%を6億8000万ドルで買い取った。
もしも合併交渉が復活したとしても、MicrosoftとYahoo!が交渉を成立させるかどうかは1年前の結果と同じく、疑問だ。Microsoftは常に大規模な買収を避けてきた。Yahoo!は1万1700人の従業員を抱え、今週初めの時価総額は380億ドルだった。合併交渉の報道後、Yahoo!のニューヨーク証券取引所での株価は32.53ドルまで上がり、同社の4日時点での時価総額は430億ドルにつり上がった。
丸ごと合併ということでなければ、Microsoftは自社のオンライングループを、独立運営されるYahoo!に引き取らせ、その代わりにYahoo!株を手に入れるという方法もある。それでも事情筋によれば、MSはYahoo!の買収を望んでいるという。
この取引においてはYahoo!の最高幹部が大きな障害となるかもしれない。Yahoo!幹部は自分たちが正しい戦略をとっており、インターネットがまだ自社ビジネスの中で小さな部分を占めるに過ぎないMicrosoftとは、どのような形でも組めないと警戒している――ある事情筋はこう解説している。もしもMicrosoftがYahoo!を買収したとしたら、Yahoo!幹部は同社を離れ、Yahoo!ストックオプションの行使が始まるだろう。
2社の経営統合もまた問題だ。Yahoo!はここ数年、内部からも含め、意思決定が遅く、業績低迷の責を執行部が負っていないとの批判がある。同社は2006年12月この批判への明らかな対応策として、会社組織を一新し、幹部の入れ替えを実施した。
Microsoft内部では、昨年交渉が頓挫する要因となった問題が変化した。当時、Microsoftオンライングループ内のマネジャーが、自社のオンライン検索と広告システムへの固執を強く求め、Yahoo!買収に反対した。その後、これらのシステムのアーキテクト数人がMicrosoftを退社している。一方、Microsoftのスティーブ・バルマーCEOは同社を「オンライン化」するための買収を成功させるよう、プレッシャーを受けている。4月にMicrosoftやYahoo!などは、オンライン広告専業のDoubleClickを買収するチャンスを逃し、31億ドルでGoogleにさらわれた。
GoogleのAjaxアプリに対抗するのに、Officeを取り込むくらいしか、Yahoo!にメリットないからだろうか。