環境問題に最近関心があります。
黄砂にしてやられてからです。
環境問題の最大の問題は、経済活動と
どう折合いをつけるかだと思います。

『ゼミナール日本経済入門』(三橋規宏、池田吉紀、内田茂男著、日本経済新聞社)の
最終章「環境立国への道」に、解決策の一つとして、「資源生産性を高める」という
方法が述べられています。

『資源生産性(P)とは、一単位当たりの投入資源(R)によって得られる社会的厚生(W)のことである。
投入資源を分母、それによって得られる社会的厚生を分子とおくことで、資源生産性Pは次のように表わすことができる。P=W/R この数字が大きくなるほど、資源の生産性は高くなり、資源の効率的な利用が可能になる。』(p.595より引用)とされています。

具体的な方策として、

1.循環型経済システム(適正生産・消費、ゼロエミッション)
2.使い捨て製品から長寿製品への転換
3.重厚長大から軽薄短小化へ
4.リデュース(減量)、リユース(再利用)、リサイクル(再生利用)
5.私有化からレンタルへ
6.省エネ、省資源型技術革新の促進(燃費効率の改善など)
7.経済のIT化
8.グリーン税制改革(バッズ課税、グッズ課税)
9.ライフスタイルの改善
10.集中型社会から分散型社会へ

を提言しています。

提言の直前で著者が既存の経済学の弱点として指摘している諸点、すなわち、

1.ミクロ経済学の限界
(1)規模の経済(資源多消費による、規模の経済の実現、労働生産性の向上)
(2)ホモエコノミクスを前提としていること
(3)長期的視野に欠けた市場機能
(4)異常気象などの不測の事態への対応欠如した経済のグローバリゼーション
2.マクロ経学の限界(資源多消費による有効需要政策)

を資源生産性の低い諸策とし、上記の提言をされているものと思います。

「資源生産性」を高めるという観点からの提言ですが、
人々に「自主的な我慢」を要求する施策は長続きしないでしょう。
「儲かる」「節税になる」というインセンティブを仕組みの中に組み込むことが必要でしょう。
その辺の具体論は三橋規宏氏の他の著作で知ることができるようです。

なお、自分は「環境問題」の事を一人で勝手に、「生存問題」と呼んでいます。
「環境問題」というとイメージが優しく緊張感が足りないからです。

人々の意識変化に頼るのであれば、「生存問題」くらいの、
やや強面の言葉を用意するのも一つの手段かもしれません。