会社法入門(神田秀樹著・岩波新書)をさっそく読みました。

入門書の役割は、
その分野についての「考え方」と「知識」を
伝えることにあると思います。

本書では、基本的に、
第1章と第5章で「考え方」、
第2章~第4章で「知識」
の解説がなされていました。

第2章から第4章の部分は、弘文堂から出版されている
神田先生の「会社法」のダイジェストという感じでした。
既に新会社法の知識がある人がざっと確認するには最適です。
なにも知らない人が読んだら???だと思います。
その意味では「入門」ではないと思いました。

やはりこの本で面白いのは第1章と第5章でした。

第1章の会社法改正の経緯を述べたまとめとして、

『「なぜ、いま新会社法なのか」と問われれば、すでに述べたとおりの背景のなかで
偶然的な(そして複雑な?)事情が重なった歴史の所産である』(P.41より引用)

と述べ、引用部分の前後の文脈から「偶然」と言い切ってます。
偉い先生が率直なのは気持ちがいいです。

第5章の最後に、本書のまとめとして「会社法の将来」という問いをたてられています。

『会社法は将来どこへいくのか。これまで述べたことのまとめとなるが、いくつかのポイントを
あげてみたい。本書第3節で、先進諸国の会社法の将来を大きく変える原動力になりつつある環境として、IT革命と資本市場の発展という2つがあることを述べた。これらはいずれも将来も続くものと
予想される。そうだとすれば、将来にかけて、会社法制の変化は、IT対応と資本市場対応を続けながら進化し続けることが予想される。』(P.209より引用)

IT革命と資本市場への対応・・・なんか普通です。

ただ例の麒麟児は、IT革命と資本市場の発展により、
お金は「記号」になると数年前に竹村健一氏との対談で述べてました。

公判準備で直ぐに、刑事法はもちろん、
民商法・経済法もマスターするでしょうから、
麒麟児が考えた「会社法」というのも見てみたいと思いました。