来年の通常国会での成立を目指して、法務省が「電子債権」について法制審議会に2月8日に諮問しました。以下が法務省が考えている骨子です。

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電子債権制度(仮称)の骨子

第 一 電子債権の概念

 「電子債権」は、’簀稘銈砲茲辰独生する原因債権とは別個の金銭債権であり、電子債権管理機関(仮称)において管理する電子的な帳簿である電子債権原簿(仮称)に発生登録をしなければ発生せず、移転登録をしなければ譲渡されず、抹消登録をしなければ消滅しない債権であって、指名債権とも、手形債権とも異なる類型の新たな金銭債権とする。

第 二 電子債権の発生

(1)当事者の申請により電子債権原簿に発生登録がされることによって、
  初めて電子債権が発生するものとする。

(2)必要的な登録事項を設ける他、任意的な登録事項として、
  原因関係に関する事項等多様な事項の登録を認める。

(3)他人名義を冒用して登録がされた場合や、無権限者によって登録内容が
  変造された場合等における関係者の責任関係を明らかにする。

第 三 電子債権の譲渡

(1)当事者の申請により電子債権原簿に移転登録がされることによって、
  初めて電子債権が移転するものとする。

(2)移転登録による電子債権の譲渡には善意取得や人的抗弁の切断等の効力を認めて、
  電子債権の流通の保護を図る。

第 四 電子債権の消滅

(1)支払等がされたことに加えて、電子債権原簿に抹消登録がされることによって、
  初めて電子債権が消滅するものとする。

(2)電子債権の支払に当たり、電子債権原簿に抹消登録がされるような措置を講ずる。

(3)債務者が、電子債権原簿に債権者として登録されている者に支払を行った場合には、
  一定の要件で免責されることとする。
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手形法の教科書の目次みたいな作りですね。

大垣尚司氏の著書「電子債権(経済インフラに革命が起きる)」(日本経済新聞社)によると、
世界でも先例がなく、「日本が世界に先駆けて本格的な電子債権制度を導入する」そうです。

大垣氏の著者を読むと、コスト削減や二重譲渡の危険を回避でき、また売掛債権を担保にした
資金調達などに資するようですが、そのためにも「電子債権管理機関」がしっかりしてないといけなそうです。そのために、24日の日経によると、政府は「銀行や信託銀行、クレジット会社、リース会社の参加を広く働きかける方針を固めた」ようです。

どうなるか楽しみですね。