最初に動いたのは、オーストリア軍でした。

イタリア遠征軍指令部のあるサヴォナ東方には、
地中海沿岸の海運都市ジェノヴァがありました。
ジェノヴァは、ボナパルト将軍の故郷コルシカ島を1768年に
革命前のフランスに売却した都市です。

ジェノヴァは、当時中立を保ち、イタリア遠征軍はこの都市から、
借入によって軍費を調達していました。

イタリア遠征軍セリュリエ師団配下のセルヴォニ旅団は、
ジェノヴァでの軍費調達活動に圧力をかけるため、
サヴォナとジェノヴァの中間に位置するヴォルトリという都市に進軍していました。

地中海沿岸部をイタリア遠征軍に確保されることを畏れた
オーストリア軍は、この進軍に刺激され、
ヴォルトリのセルヴォニ旅団への攻撃を4月10日に開始したのです。

これにより15日に作戦開始を予定していたボナパルト将軍は、
情勢判断をした上での対応を迫られたのでした。