ボナパルト将軍は、分散配置されている複数の敵軍と対峙した場合、次のような戦略を採用しました。

先ず、騎兵偵察隊などの情報をもとに、敵軍と敵軍の結合部分がどこかを調べます。
この結合部分は攻撃に対して弱い場所ですので、ボナパルト将軍はたいてい最初の攻撃目標としました。

結合部分への攻撃が成功すると、ボナパルト将軍はこの地点に即座に自軍を結集させ、
敵軍と敵軍の中央地点を完全に確保します。中央地点を支配された敵軍と敵軍は、
互いに孤立した状態へと追い込まれます。

敵軍が互いに孤立しているのに乗じて、自軍主力を一方の敵軍にぶつけ、自軍予備兵力を一方の敵軍が合流するのを防ぐために使用します。

最初の攻撃目標とした敵軍を撃破し、戦線から離脱させたならば、次に自軍予備兵力で合流を防いでいた一方の敵軍に自軍主力を差し向けこれを撃破することを目指します。

これがボナパルト将軍が得意とした「各個撃破戦略」です。

この戦略のポイントは、敵軍合計よりも自軍が少なくても、孤立させた各敵軍に対しては数的優位を作りだせることです。しかし、そのためには、敵軍の結合部分を的確に見抜くこと、自軍を迅速に移動させることがポイントとなりました。さもないと逆に自軍が敵軍に完全に包囲されてしまうからです。