十年ぶりに実家へ帰省

六十代半ばだった両親が

七十代半ばから後半となり

あらゆる事に違いがあり

人でなしの馬鹿息子の感覚としては

面白い時間を過ごす事が出来た



何が違うのか

もちろん見た目も変わったが

自分との生活習慣の違いが広がり

テレビを捨てた身として

改めて世間の流行りに疎いのだという

自覚を今更ながら思い知らされた



まさか母親から

SnowManやMrs.Green Appleが

凄く人気がある事を教わるなんて

どれだけ自分が浮き世離れしているのかを

実感させられる始末



ちなみにどちらもよく知らない

ミセスなのに男性グループらしく

スノーマン?雪男が人気なのは

やっぱり熊退治をイメージするからなのかと

理由の分からない想像をしていると

それって金太郎じゃね?と思い

よく聞くとこちらもグループだと言うから

もう金太郎'sで良いじゃん

なんて思って吹き出す始末



なんで知ってるの?と聞くと

テレビの歌番組で見ているからだと言う

なるほどオールドメディアは

まだまだ健在なのだと思い知り

母親よりも流行りの歌手に疎くなる日が来るとは

まさに最近の私は

無限城に迷い込んでいるようだ



なんという無惨な

独居中高年になったのだ!

老い先短いであろう母よりも

世間の流行りに疎いとは

ホントにトホホだよ



この十年の間に

心の旅を通していろんな感情と向き合い

一人で時には貶し

時には後悔の念を抱いたりと

様々な葛藤を繰り返し

不意の理由で突然会いに行こうと思い立ち

躊躇う気持ちに師走でごわすと

自らケツを叩き

即実行に移した結果そうなった



いざ会おうと決めると

何の感情も湧き上がらず

ただ子供の頃のように

学校から帰る気持ちで

実家の扉を開けたら見たことの無い

老いた姿の両親が迎えてくれた



いや正確には

老いたなと感じたのは父親だけで

母親に関しては髪が真っ白になったけれど

全体のイメージは変わらず

還暦を過ぎたあたりで

お婆ちゃん姿へとイメチェンしたせいか

この期間が無かったかのように思い



玉手箱を開けても煙が立たず

まるで小泉元総理に憧れて髪を白く染めました

みたいな母親の姿を見て

これがホントの逆玉だと思ったり



なんかよく分からないけれど

一皮向けた気がして面白く

どうやら親子や家族というものには

時間の間隔は関係無いらしく

ただただいまと言うだけで

それまでの十年という時間が埋まり

成立するものらしい



おそらく両親も

同じような思いだろうと感じた



なんせ十年ぶりの帰省は

早朝の5時だったものだから

朝食を一緒に食べて

昼には帰るという馬鹿息子を

一人家に残し

留守番を言いつけて

二人で買い物へ出掛けると言う



えっ?留守番?

十年ぶりに会って

半日しか居れないないのに

二人でお出掛けって何?



そう思いつつ仕方が無いから

二人の日常の買い物に付き合いながら

自分の一人強さの原因は

この両親からの賜物だと感じて

少し可笑くまたそれがあったからこそ

数多の荒波を

乗り越えられたのだから

改めて感謝をしたいと思った次第