今朝の前橋はまさに五月晴れでした。
4月下旬に出掛けた赤岩尾根についての話です。
赤岩尾根は毎回9時間は掛かる尾根で、
いつ登山口周辺でテントに泊り、早朝出発で計画していました。
今回もテントですが、一人ひと張りで夜を過ごしました。
さすがに夕食は外で思い思いの弁当やカップ麺、
でも山談義が楽しくあっという間に薄暗くなって就寝。
テントは購入したが、宿泊は初めてという人が居ました。
夜中に山の洗礼を受けたようです。
大きな声で寝言の唸り声が続きました。
「うわ~ッ!」とか・・・
テントが何かに押しつぶされる夢を見たと言います。
私が初めてテントに単独で泊ったときも同じタイプの夢、
そんな夢を見たと何人からも聞いています。
やはり、山の洗礼でしょうか?
翌朝は明るくなると同時に起きて、
食事、そしてテントを畳んで出発です。
登山口にはこんな道しるべが設置されています。
高さ1m弱です。
→の方向は群馬県上野村と刻まれてあります。
群馬側は結構危険な場所があるんですが、
昔の人は利用していたんですね。
驚きです!
スギ林の中、単調なツヅラ折れの道をゆっくり登り上げていると、
何だか睡魔が・・・!
尾根に出て深呼吸をして目を覚まし、また歩き始めます。
「ひと登り」と人は言いますが、ふた登りした頃でしょうか
赤岩峠に到着です。
毎回、結構時間が掛かります。
コーラの瓶はいつもの場所にあります。
ヘルメットとハーネスを付けて活動再開です。
岩尾根を登りますが、
両手両足を使えば問題なく登れる程度ですが、
安全最優先でロープ確保とします。
尾根途中にはヒカゲツツジを見ることが出来ました!
アカヤシオに比べて地味ですが清楚感でいっぱい。
そしてその上には松と岩とアカヤシオの組み合わせ!
庭園の一角、その下には枯山水が有りそうな一場面でした!
赤岩岳では、大ナゲシが見えてました。
この時間で山頂に人は居ないでしょう!
樹林の中にある、分かりにくい登り下りの道も
赤テープが沢山付けて有りました。
ここはかぶり気味の岩場で固定ロープがありますが、
無ければⅣ級レベルです。
固定ロープの状態を確認して、
「核心部です! どうぞ~!」
少々迷い気味ですが、すぐホールドは見やすいのですが、
スタンスが少々不安を覚えるところです。
登り切れば・・・
みな嬉しそう!
「登山道 不安を覚える 岩場でも
登り終われば 好ルート!」
そんな感じでした!
登山地図と「藪岩魂」・山と渓谷社に・・・
西上州きっての岩稜縦走ルートと記載されていますが、
槍や劔の登山道にもこんな場所はありません。
ガイド本や登山地図には、
「要ロープ」と記載されてもあり、
登山初心者は入らないと思いますので良いのでしょう!
そして
1583m峰の南面岩壁を見上げます。
が、その前に懸垂で7~8m下ります。
「どうぞ!」
そして次は1583m峰の岩壁
立木は有るものの、正面岩壁を登ります。
30mロープで2回に分けて登ります。
遠方から俯瞰するより、取り付けば登れると思いますが、
1歩、一手間違えれば奈落の底へ
難易度Ⅲ級レベルですが、心中の難易度は決して低くないです。
話は飛びますが・・・
こんなレベルの岩場が何百メートルも続く
マッターホルンのへルンリ稜は今でも登ってみたいと思います。
(写真はネットからお借りしました。)
先日・・・
「目標の山を定めた時点で、
山頂までのスタンスの半分以上は到達して居る。」・・・と
生意気な言葉を言ってしまいましたが、
定めていないので永久に夢のレベルです。ちょっと悲しい!
今回参加を頂いたみな様は昨年の緊急事態宣言により、
自粛となって赤岩尾根を先送りとした人も居ます。
そしてルートの岩壁を見上げて、
実に楽しそうでした!
「核心部です。どうぞ、で登り始めてください!」
長くなりそうですので、
ここまでを前編として一旦終了といたします。
どんな山でも山に居るときが
一番楽しいですよね!