2021・4・25 赤岩尾根・埼玉、群馬県境 | 高橋 丈のブログ

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山を登るということ、辛い時の方が多いかも知れません。
でも、頂上で交わす握手や笑顔は代えがたいものが有ります。

日帰りハイキング、夏山縦走、雪の山、
色んな山について、ここで紹介したいと思っています。

今朝の前橋はまさに五月晴れでした。

4月下旬に出掛けた赤岩尾根についての話です。

赤岩尾根は毎回9時間は掛かる尾根で、

いつ登山口周辺でテントに泊り、早朝出発で計画していました。

今回もテントですが、一人ひと張りで夜を過ごしました。

さすがに夕食は外で思い思いの弁当やカップ麺、

でも山談義が楽しくあっという間に薄暗くなって就寝。

テントは購入したが、宿泊は初めてという人が居ました。

夜中に山の洗礼を受けたようです。

大きな声で寝言の唸り声が続きました。

「うわ~ッ!」とか・・・

テントが何かに押しつぶされる夢を見たと言います。

私が初めてテントに単独で泊ったときも同じタイプの夢、

そんな夢を見たと何人からも聞いています。

やはり、山の洗礼でしょうか?

 

翌朝は明るくなると同時に起きて、

食事、そしてテントを畳んで出発です。

登山口にはこんな道しるべが設置されています。

高さ1m弱です。

 

→の方向は群馬県上野村と刻まれてあります。

群馬側は結構危険な場所があるんですが、

昔の人は利用していたんですね。

驚きです!

スギ林の中、単調なツヅラ折れの道をゆっくり登り上げていると、

何だか睡魔が・・・!

尾根に出て深呼吸をして目を覚まし、また歩き始めます。

「ひと登り」と人は言いますが、ふた登りした頃でしょうか

赤岩峠に到着です。 

毎回、結構時間が掛かります。

コーラの瓶はいつもの場所にあります。

ヘルメットとハーネスを付けて活動再開です。

岩尾根を登りますが、

両手両足を使えば問題なく登れる程度ですが、

安全最優先でロープ確保とします。

 

尾根途中にはヒカゲツツジを見ることが出来ました!

アカヤシオに比べて地味ですが清楚感でいっぱい。

 

そしてその上には松と岩とアカヤシオの組み合わせ!

庭園の一角、その下には枯山水が有りそうな一場面でした!

赤岩岳では、大ナゲシが見えてました。

この時間で山頂に人は居ないでしょう!

樹林の中にある、分かりにくい登り下りの道も

赤テープが沢山付けて有りました。

ここはかぶり気味の岩場で固定ロープがありますが、

無ければⅣ級レベルです。

固定ロープの状態を確認して、

「核心部です! どうぞ~!」

少々迷い気味ですが、すぐホールドは見やすいのですが、

スタンスが少々不安を覚えるところです。

登り切れば・・・

みな嬉しそう!

「登山道 不安を覚える 岩場でも

        登り終われば 好ルート!」

そんな感じでした!

登山地図と「藪岩魂」・山と渓谷社に・・・

西上州きっての岩稜縦走ルートと記載されていますが、

槍や劔の登山道にもこんな場所はありません。

ガイド本や登山地図には、

「要ロープ」と記載されてもあり、

登山初心者は入らないと思いますので良いのでしょう!

 

そして

1583m峰の南面岩壁を見上げます。

が、その前に懸垂で7~8m下ります。

「どうぞ!」

そして次は1583m峰の岩壁

立木は有るものの、正面岩壁を登ります。

30mロープで2回に分けて登ります。

遠方から俯瞰するより、取り付けば登れると思いますが、

1歩、一手間違えれば奈落の底へ

難易度Ⅲ級レベルですが、心中の難易度は決して低くないです。

話は飛びますが・・・

こんなレベルの岩場が何百メートルも続く

マッターホルンのへルンリ稜は今でも登ってみたいと思います。

(写真はネットからお借りしました。)

 

先日・・・

「目標の山を定めた時点で、

山頂までのスタンスの半分以上は到達して居る。」・・・と

生意気な言葉を言ってしまいましたが、

定めていないので永久に夢のレベルです。ちょっと悲しい!

 

今回参加を頂いたみな様は昨年の緊急事態宣言により、

自粛となって赤岩尾根を先送りとした人も居ます。

そしてルートの岩壁を見上げて、

実に楽しそうでした!

「核心部です。どうぞ、で登り始めてください!」

 

長くなりそうですので、

ここまでを前編として一旦終了といたします。

 

どんな山でも山に居るときが

      一番楽しいですよね!