南アルプスの聖岳(ヒジリ岳)~光岳(テカリダケ)へ
長野県の裾花観光バスの「ちょこっトリップ」のみなさんとの縦走でした。
23日は・・・
長野県内集合場所まで、マイカーで1時間半、そしてバスに乗り高速や一般道、そして高速と繋で駿河湾を見ながら、更に静岡県を約1時間、
畑薙ダムまで計約7時間の移動でした。自宅からですと約10時間でした。(高速道路から車窓は静岡市です)
いや~、合計長時間で、途中で居眠りも出てしまいましたが、
ドライバーさんは運転ですから、もう大変ですね。
毎年お世話になっている椹島ロッジへ到着したのは午後4時でした。
此処はお風呂もあり、畳の部屋ですので快適です。
皆さんはビールで夕涼みでした。
8月24日・・・
ロッジのバスにて聖岳登山口へ向かい、準備中です。
参加したみな様の心持は・・・「私、大丈夫かしら!」
とソワソワした心境だったと思います。
最初は急登を約50分登りますが、ゆっくりと、ゆっくりと
汗がジワ~ッと出るように登りました。
暖気運転ですよね!
そして快適なトラバース的な道をテンポ良く聖沢吊り橋まで歩きます。
みな様と周囲の林を観察しながら、涼しい針葉樹の中です。
今回も橋を渡って小休止です。
さて、ここからが第2回目の急登が始まります。
今日は1日目のため、みな様も元気で登って来ました。
コースタイムは1時間10分ですが1時間で登り切りました。
(今回は何だかテンポ良く行けそうです。)
登り詰めた
造林小屋跡へ到着してもみな様は涼しい表情です。
やはり今回は足並みそろっています。
ここでお弁当の半分くらい召し上がって、再出発です。
此処からは尾根のゆるい登りであり、テンポもいい感じでした。
尾根の乗越でお弁当をすべて食べてエネルギー補給が完了です。
聖岳山頂部は雲に隠れてましたが、方向性など確認出来ました。
このようにガレた場所も難なく通過です。
お腹いっぱいであれば、足腰もしっかりですね。
そして滝見台で小休止ですが、落ちると大変なことになりますので、
お客様のそばに居てザックの腰ベルトを掴んでいました。
水量が若干細い気がしましたね!
冬に雪が少なかったのでしょう!
そしてこんな橋が出てくると、もうそろそろかなと思います。
樹林の中を歩いて到着しました。
今年もやって来た聖平小屋です。
参加されたみな様は・・・
普段から自宅周辺の裏山的な登山コースで
トレーニングされている方ばかりでした。
トレーニングは大切ですね!
宿泊者のために通称「フルーツポンチ」が鍋に入ってまして、
頂けるのです。甘くて疲れた体にグッドです。
夕食はトン汁でした。
具だくさんで美味しく栄養満点です。
夕食後のひと時です。
談話室では楽しい山談義でしょうね!
小屋の外からこのような灯りを見ると・・・
中では楽しいみな様の笑顔が想像出来て私も楽しくなってきます。
此処は寝袋を使用して寝ますので、
隣の人との接触などはそれほど気になりません。
翌日の登山に備えて、1枚シャツを重ね着で暖かくして熟睡ですね。
8月25日は・・・
4時半に朝食です。
スタッフの皆さんも3時起きして準備で本当に大変な仕事ですね。
温かい味噌汁が本当に美味しかったです。
5時に歩き出しましたが、ヘッドランプは不要でした。
朝霧の中の上河内岳、光岳方面です。
中央に滝雲が見えます。
午後3時頃から雨予報、その前兆でしょうか!
そしてでっかい富士山!
お客様は大変喜んで素晴らしい光景に目を奪われていました。
こんな景色は日本人でなくても感動ですね!
樹林帯を出ると、小聖岳山頂です。
小休止して
聖を見上げます。
ここからの聖はでっかく見えて、誰もがため息出そうな感じに見えます。
登り2時間は掛ります。
その前にヤセ尾根を通過しなければなりません。
ズルッとしたら谷底へまっしぐらですので、しっかりハイ松を掴んで通過です。
踏み跡は違う箇所にありましたが、
ハイ松のそばを通過すれば、枝が活用できます。
山では何でも活用ですね。
単調な登りが続きます。
そして一同が山頂に集い、万歳での集合写真
3013mの山頂です。
登山口からの合計登山時間は約9時間です。
辛い登りを頑張って来た人の歓喜の時間です。
中には2年越しの参加者様も居ました。
登れてよかったですね!
バンザ~イ!
山頂で・・・ほんのひと時の嬉しい時間でした。
そう言えば以前ある山小屋で・・・
消灯が8時でしたが、
その後もヘッドランプを点灯させてパッキングなどされている人が居ました。
ガサガサ~ カシャカシャ と暫くやってました。
周辺の宿泊の皆さんはずっと黙っていましたが、
私はその人の隣でしたので、思い切って
「ライト消してもらえますか。」・・・無視
「ライト消してください。」・・・ライトの光源調整実施
「あなたの行動に皆さんが迷惑してます。」・・・やっとライトを消して行動をやめました。
そんなことは誰もが言いたくありませんよネ!
言った私も、緊張して胸がバクバクだった思い出があります。
また、
知り合いの人は後輩に・・・
「夜、トイレに起きる時はライトに指を当てて、指の間から漏れる光で十分。」
「周囲の人に迷惑にならない最低限の光で行動だよ。」・・・と教えていました。
更に・・・
4時起床であれば・・・
3時から起きてライトを点けてカサカサ・ゴソゴソやっている人も居ます。
前夜済ませておけば小屋の起床・点灯時間後でも十分間に合うと思いますが、
時々そんな人見かけます。
こんなブログで今まで溜まった思いが少し抜けた気がします。
ブログでガス抜き・・・
たまにはいいですよね!
また反対に・・・
先日の薬師岳山荘に宿泊した時のことですが・・・
小屋も新しく快適でしたが、夜中にトイレに起きた時のことです。
年配の女性の人は、階段を下る時に
スリッパをぬいで手に持って階段を下り、廊下でまた履いていました。
深夜、階段とスリッパの音を気にしてのことですね!
頭が下がる行動を目にして流石だなと思いました。
話しは戻ります。
・
・
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予定の10時に聖平小屋に戻っての昼食で・・・
用意されたカレーをおかわりして満腹です。
山小屋は有り難いですね。
全員で手を振って小屋の皆さんとお別れして・・・
お互いが手を振ってお別れすると・・・
本当にじわっと込み上げるものがあります。
私だけでしょうか!
樹林の登りが終わる頃の南岳の山頂付近で・・・
パラパラ雨が降って来ました。
参った・参った!
雨具の着用です。
風が無くて助かりました。
蒸し暑くなるな~!
時折見せる上河内岳・・・
この辺は聖平小屋や聖岳の展望が素晴らしいところでしたが、
残念!
午後3時から雨予報でしたが11時頃から雨となりました。
あの滝雲は・・・!
その後、雨具を着用したまま、茶臼小屋へ到着です。
茶臼小屋では・・・
夕食は昨年同様にお刺身の盛り合わせです。
本当に静岡県の山小屋という感じで、参加されたお客様はビックリです。
みな様も、消灯前に雨具を収納して準備万端です。
8月26日 晴れ
朝4時に出発、ヘッドランプを点灯させて茶臼岳まで一気に登り、
御来光を眺めながら朝食の弁当です。
今日は光岳往復です。
毎回13時間は掛ってますので、エネルギーの補給が大切な工程です。
朝飯5時
8時から9時頃行動食
10時に昼食弁当
13時頃行動食
そんな食事が出来れば最高です。
今夏の皆様は足慣れした山慣れしたみな様ですので大丈夫でしょう!
歩いて歩いて、また歩いて・・・
そして静高平の水場は今年は枯れていました。降雪が少なかった影響でしょうね。
そう言えば・・・
茶臼小屋の外の水が枯れていて、
トントントンと下がった沢の水場へ水汲みに行きました。
そこが枯れて居たらどうなってしまったのでしょうね。
5時間45分で光小屋へ到着です。
「ザックを庭において光岳山頂へ行って来ま~す!」
「は~い。気をつけて!」
おばさんに一言挨拶して山頂アタックです。
樹林の中を皆さんは隊列も関係なく、
バラバラになって一目散です。
ザックが無いから早い早い!
思い思いのポーズでカシャリとやってます。
バンザ~イ!
2座登頂です!
そんな情景がここで繰り広げられました。
まだまだ日本百名山のブームは続いてます!
どうせ登るなら百名山ですね。
光小屋に帰ってきて
昼食タイムはお稲荷さんのお弁当
私は既に2つ食べてしまってますので、
残りの2つを食べて、時間があるので小さめの菓子パンも食べ、
水分補給も完璧です。
小屋のカップ麺とお稲荷さんを食べている人もチラホラです。
ガイドとしては嬉しい光景です。
これからまた6時間の登山が待っています。
一仕事もふた仕事もあります。
昨日、カレーが苦手と言っていた女性のお客様もしっかり食べているようで
安心しました。
そして
また
どんどん・どんどん、歩いて歩いて
また歩いて
茶臼小屋へ戻って来ました。
途中にあるブルーベリーやガンコウランを1つふたつ摘まんで
甘~いとか酸っぱ~いとか・・・
秋の味覚も味わってワイワイと下山となりました。
8月27日
富士山とご来光の素晴らしい光景も見ることが出来ました。
トイレと庭先をお借りした横窪小屋です。
避難小屋のウソッコ小屋です。
ここで再度エネルギー補給で行動食を食べて休憩
エネルギー補給をして次に来る危険個所へ備えます。
落ちたらダムへ・・・
こんなダム湖の上の道でも
行動食が効果あって、しっかりと歩けました。
そして楽しい名前のヤレヤレ峠
ついに来ました、畑薙大吊り橋です。
これを渡ればバス停です。
やっと下山です。
畑薙大吊り橋もあと少し
ゆらゆらと揺れて皆さん大騒ぎ!
タイミングよく来たバスに乗車、
赤石温泉、白樺荘で入浴と昼食、そしてビールでしょうかね!
楽しい5日間の山旅は終わりとなります。
・3013mの快晴の聖岳は360度の展望でした。
・3日目の午後は雨登山、雨でも会話は楽しい山談義でした。
・どの小屋でも夕食後のひと時は嬉しい時間でした。話は尽きません。
・13時間の光岳往復で、歩いて歩いてまた歩いて登って下ってまた登り
長い時間も皆で歩けばあっという間でした。
・ウソッコ小屋とかヤレヤレ峠とかユーモアたっぷり
・7時間の帰りのバス、車中は今後の山の計画や思い出の山のお話などで
ずっと盛り上がって、お別れする時は・・・
名残惜しい気持ちでいっぱいでした。
・「行動食を食べてください・おにぎり食べてください、
お稲荷さん全部食べたでしょうか。」
・・・人生の先輩のみな様へ偉そうにスミマセンでした。
お聞きすると
今回のみな様は毎日、週一で・・・
自宅周辺の山へ出掛けて足トレなさって来た人ばかりでした。
みな様の普段からの努力のお蔭で・・・
ガイドの私も何の苦労もなく終了することが出来ました。
本当に有難うございました。
お疲れ様でした~!
山って本当にいいもんですね!
知らない人でもすぐ山友に成ってしまいます。
良かった 良かった!
登山・トレッキングのガイド「風」 (HPも宜しくお願いします。)・・・・
・・・
「風」のガイドプラン (こちらも宜しくお願いします。)