先日の谷川岳のクライミングで、
衝立の頭から懸垂を繰り返している中、先輩の佐藤ガイドさんが、
テールリッジをお客様と下っている姿が見えました。
お客様のすぐ後ろ歩き、存在する危険を排除して下山していることと思って見ていました。
間違いなくロープを繋いでますので、決して油断は許されません。
クライミングが終了して、安心しているお客様も居るかも知れません。
クライミング時より、むしろそっちの方が危険かもしれません。
時々そこでの転落事故も報道されます。
私達がテールリッジを下る時も、私は相棒のKさんとロープを繋いで下山しました。
Kさんも私と同じアプローチシューズを履いてましたが、
不安そうに下ってます。
一歩間違えば、衝立スラブへ真っ逆さまとなることが見えていますので、慎重です。
Kさんの足さばきや体の向き、下るルート、そして何処で確保出来るか、
ここでもし相手がつまずいた場合自分はどうなるか・・・
そんなことを考えながら1時間近い緊張した時間が流れました。
また私が転落したらKさんも巻き添えになります。
山では何でも使えるものは使えと言います。
固定ロープ、残置されたハーケンやボルト、根っこ、岩角、岩溝、
そして自分の体も活用して下り、雪渓へ飛び渡りました。
先日のガイド研修では・・・
ガイドは鎖場や簡単な岩場では、
殆んどセルフビレー(自己確保)はしないとの旨の話もありました。
そういえば私も、仕事中では鎖場や簡単な岩場で自己確保を取った記憶がありません。
鎖場の通過時、お客様がズルッとなった時は時間の勝負です。
お客様は、10秒なら両手で鎖に掴まっていることが出来るかも知れませんが、
それ以上は無理という人も少なくないと思います。
すぐに対応しなければなりません。
ガイド自身が、自己確保をして鎖場を通過していては、
即時の対応に遅れが生じます。
先日の汗だくの3日間の研修は、お客様を守る方法の研修でした。
ガイドのテキスト本など見ると「登山技術を駆使して・・・安全確保の責任者」とあります。
安全が担保されて、はじめて山の自然を享受できるもの、
景色や花を楽しめるものです。
毎年、私の記録する見聞きした山での事故やヒヤリハット等の記事がが追加される時、
そんな事例の場合、私がお客様のために一体何をしてあげられるかを考えます。
それと同様に大切なことは危険を見ること、事故の予防をすること。
鎖場や岩場だけでなく、ストックの危険、ザックの危険、雨具の危険など
先日の表妙義で実施された3日間の研修では、
ビッチリと先輩講師から指導頂いた有り難い3日間でした。
今、忘れっぽい自分のために備忘録的なものをコツコツ作っています。
今日は・・・
朝から愚図ついた天気で下見登山へも行けず、
部屋で谷川や研修会を振り返ったブログとなりました。
山は危険がいっぱい!
でもまた登りたいですよね!
なぜでしょうかね~?
「なぜ?」・・・そんなこ自分でも分かりません。
今言えることは・・・
今年も夏山が楽しみで~す!