2016・3・22 西上州・烏帽子岳とシラケ山へ | 高橋 丈のブログ

高橋 丈のブログ

山を登るということ、辛い時の方が多いかも知れません。
でも、頂上で交わす握手や笑顔は代えがたいものが有ります。

日帰りハイキング、夏山縦走、雪の山、
色んな山について、ここで紹介したいと思っています。

群馬県の南西部にある下仁田町や南牧村周辺を西上州と呼び、その山々は低山ではあるが山頂部は岩山というのが西上州の山の特徴です。
しかし、低山であるため山頂部でもツツジなどの植生があり、ロープなど使用せずに比較的簡単に登山出来ます。
そんな西上州の烏帽子岳とシラケ山は4月3日にガイド登山予定であるため、
下見登山で登って来ました。

3月22日は風も弱く、1日晴れの暖かな日でした。

テーブルの上にあった菓子パンなどをザックに入れていざ出発となりました。
下見調査の登山ではいつも一人のため、
思い付いたら的に出掛けることが良くあります。

登山口の駐車場には1台も駐車してありませんでした。
やはり誰も登っていないというのも、少々寂しい感があります。
今回は大仁多ダムからの入山となります。

山仕事の皆さんが、エンジンを唸らせて山林の仕事をなさってました。
10時を回っていたので、小休止は既に終了ですね!
杉の木を切ってました。

コースは稜線までは沢コースです。
沢の音や反射した光は見事に春を感じさせるものでした。

イワナやヤマメ、そして沢ガニもそろそろ岩陰から出てきても良い頃ですね。


そんなことを考えながら、明るい林の道を登ってました。

暫く上ると斜面は急に成り、残雪も残ってます。

いやいや、山頂部には、
まだ雪があること間違いないですね。

きっと。先日のなごり雪が残っているのですね。

沢の最後は傾斜が急に成ります。
足首が固い私は岩登りでも不利で、
こんな急な登りでも、もう少し柔らかければ、もっと楽なんだろうと思うことが良くあります。

登り終えた稜線は、こんなにも良い景色です。

もう少しで山頂です。
山頂はすぐそこです。

こんな景色の時は、気が早って何とも言えない気持ちに成ります。
焦っても意味が無いので、また足元を見て一歩一歩
ゆっくり登ります。
最近はこんな景色でも、焦らず冷静で居られるようになりました。

マルという山頂です。

今回はマルだったりシラケ山だったり面白い名前が付いてます。
先程から空腹感でいっぱいでしたので、風を避けて昼食とするため、
すぐ下山して鞍部から少し下った場所で腰を下ろしました。

独りで
温かいお湯を飲んで菓子パンをかじる。

そんな時
私も山で働く人になった気がしますね。
間違いなく言えることは、良かったということです。
こんな寂しい下見調査、いや自由な1人の山、
・・・どちらでも構いませんが納得して仕事をしてます。
人から見たら気楽なもんだと言われているのでしょうね。


なにわともあれ、独りの昼食は終わり、活動開始です。
周囲を観察しながら、巻道ルートをテンポ良く進みます。

落葉の針葉樹林と変わった頃
こんな紛らわしい道標があります。

山の交差点です。
こんな時は、間違わないように地図を出して進む道を確認しましょう。
ここで地図を出すことは煩わしいことかもしれませんが、
このことは何処の山へ行っても大切ですね。

私の目指すシラケ山方向を確認して、
「よし!」
と心で呼称して進みます。

木の根や枝を掴んで登ると予定の山頂です。
狭い山頂です。

此処でテント広げて鍋料理なんてとても出来ません。
360度の展望です。
岩があって立木があって、360度の展望はまさに西上州の山です。
スリルもあります。

                 両神山


                    妙義と手前の鹿岳

              そして浅間山です。


展望を楽しんですぐ行動再開です。

マルに向かっての帰りは右手前に見える岩稜コースとします。

地図にはP1~P7まで小さな岩頭が記載されてあり、楽しみです。
岩頭を巻いたりしながらの道は変化があり楽しいものでした。

いろんなところを通過して来て、先が見えた頃、
もったいないので小休止です。


良く見ると登山道が見えてます。
なるほど~。
その先が地図にもありますが、ナイフリッジのようです。

ザックを背負って足元を見ると、こんな感じです。


楽しくなって来たかな!


少し緊張しながらも、両手を使ってクリアーです。

烏帽子岳も見えてます。

少々危険なエリアです。
不安な人が居た場合にはロープで確保すると良いでしょう。

そして最後の烏帽子岳への巻き道です。 道に雪が残ってます。

此処も緊張することろです。

そしてロープが設置されたところを登れば山頂です。

ここも360度の展望です。


ここで行動食の残った菓子パンを食べることにしました。

陽が射して
風も弱い。
何という贅沢な有り難い時間


どっかりと腰を下ろした、という表現がぴったりくるような休憩です。

ガイド当日は・・・
・岩稜コースは危険すぎますので使用しないこと。
・その他は、今回私が辿った道順で行動すること。
・テントで昼食をする場所はあの鞍部が良い。
・軽アイゼンは持参する必要あり。
・展望があるので山座同定をしよう。

きっと、喜んでもらえるだろ!


山頂でそんなことを考えてました。


山の仕事人の・・・
       良い1日でした。