一番の近道は「巻道」という名前の付いたものです。
道は斜面に付けられていますので、今は雪渓が多く残っていて、一番大きなもので幅200m位は有ったように思います。
「あれ~!どこが出口だろう?」
・・・と思っても、雪渓の先の登山道から逆にたどると出口が見えてきます。
「あそこだ、あそこだ!」
こんな感じで、往路は快晴で見通しが良く安心して通過が出来ました。
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しかし下山時です。
稜線の道が強風でしたので、風を避けるように来た道を戻ることにしました。
気温も高いので、雪渓が氷結してはいないだろうと考えました。
風は尾根上を通過してますのであまり気になりません。
しかし、視界10~20mの濃霧です。
こんな時に道迷いに成ったり、雪渓を歩いているうちに、登ることも下ることも出来ない、行き詰まったりしたら大変です。
慌てずにじっとして待ちます。
「見えた!」
・・・霧が薄くなり出口が向こうに見えました。
どうしても見えなかった時もありました。
・・・石を数個と枯れ枝を数本手に持ち、すこしずつ前進して雪の上に立てます。また前進して1本・・・そんな要領で退路の確保です。
段々と奥に進んで、少しじっとしてます。
霧が風で少し飛ばされて、向こうの尾根にうっすらとハイ松の切れ目が見えました。
「あそこに違いない!」
・・・枯れ枝を雪面に刺しながら進むと、出口はありました。
「良かった~。」
・・・そんなことを5~6回繰り返して・・・
双六小屋でほっとして思わず、温かいコーヒーを頂きました。
いや~! 美味しいコーヒーでした!
そして、・・・良かった~!
7月16日 双六小屋にて