第1日目
群馬県内の榛名山にある黒岩という岩場で簡単なルートを登って足慣らしをしました。
夜は当初、仲間と榛名山の榛名湖畔にテントで泊まろうとなっていましたが、どうせ翌日に子持山へ行くのだから今日の内に行こう・・・ということになりました。
榛名湖は全面が凍り付いていました。湖畔は少し氷が解けている部分もありました。
榛名湖温泉で寒さで硬くなった体をほぐすか?なんて話も出ていましたが、移動することにしました。
子持山へ・・・
子持山のアプローチ道は子持神社から奥は残雪と倒木で通行止めの状態です。

仕方がないので、神社の駐車場に車を停め、横でテント設営です。
神社の神主さんへ、ご挨拶するため出掛けましたが、誰も居ませんでした。
「もし誰か来たら事情を話せばいいかな・・・。」
夜はテントで山談義・・・・10時半までそんな楽しい時間を堪能しました。
第2日目
軽くインスタントラーメンを食べて、コーヒーも飲んだりでゆっくり身支度です。
これから岩登りが実施です。
神社からの道は両側が竹林や杉の林です。
残雪の上には雪で落とされた小枝などが散乱している状況です。
岩場までの登山道が危ぶまれます。

2Kmほど歩いてやっと登山口です。

体は暖まりましたが、風はさすがにまだ冷たい風です。雪の上をザク・ザクと登ってゆくと、上の方から人の姿です。
近寄ると2人の女性です。
「こんにちは。」
「こんにちは~。」
「今回は雪が有るので少し先で引き揚げて来ました。」
「そうですか、また、チャレンジしてください!」
女性2人で初めての子持山へ登りに来たのですね。
今年は大雪でしたので、ここに来るのにも悩んだ末の決断だったことと思いました。
良いなあ~、登山を始めたころのワクワク感を思い出しました。
沢筋の道をザクザクとしばらく登って来ると、尾根に突き当たります。
その下に道標があり、そこを曲がって岩場へ向かいます。
地面には雪は無く、どんぐりがあちこちに散らばっています。
「どんぐりかな~?」
後ろから見ていると、前を歩くSMさん、まるで春の低山ハイキングを楽しんでいるかのようでした。 柔らかい日差しと落ち葉の道です。

踏み跡に導かれるように岩場に到着しました。
風もなく穏やかな場所です。
見上げると日に照らされた岸壁です。
「さくっと登って、早めに帰ろう。」・・・そんな思いでした。

菓子パンを一つ食べてエネルギー補給です。
(アップルパイは私の好きなものの1つです。)
今日はパンを3つ持ってきました。
「菓子パンね~。便利だけれどね~。おにぎりはチョット重いしね~。」
「菓子パンにかわるもの、何か良いものないかな。」
装備を整えながらこんなこと考えていました。
順調にSMさんは登ってゆきます。
オレンジ色のジャケットが、やけに岩に映えて見えます。
右手で岩をまさぐり、岩角を探っています。
良いホールドを探しています。
決まったようです。
次は足を置く場所です。右を見たり左を見たりしています。
右足を一段上に上げて、体重を掛けて持ち上げました。
すんなりと乗り越えたようです。
「あそこは難しいのかなあ~。」
「ビレイ解除!」・・・との声です。
私は確保していたロープをほどき、登る準備に取り掛かります。
「OKです。」
今回は先を登る人は空身、後続は荷物を背負うことにしました。
背負っている荷物が重く感じます。
一段上の岩棚へ体を持ち上げるときなどは・・・「ドッコイショ!」
そんな思いです。
「良くないな!」気持ちが負けそうになっている心持がします。
そうなると1日のクライミングに影響が出ます。
気持ちは大切です。
体も持ち上がりません。
思いっきりも出ません。
肩がチョット痛いな・・・などと思ったりもします。
SMざんの所に着いて・・・「ザックが重いので、ザック引き揚げ戦略としよう。」
人が登ってからザックを引き上げる作戦です。

簡単に言うと私の岩トレなまけが原因です。
天気は上々ですが、気持ちに少し雲がかかり始めています。
昨日居た榛名山や赤城山も見えています。
でも、気持ちは晴れていません。
「頑張るぞ~。」
今度は私が先行します。
岩の間に砂が有り、砂を払ったら目に入ってきました。
「う~ん。」
暫く登って、大きく深呼吸です。
「前回はどうだったかな~。此処かな?」
一歩出す気持ちが弱くなっています。
何とかカラビナを掴んだりして終了しましたが、後続のSMさんを待つ時の気持ちは・・・。
「岩トレ、岩トレ、帰ったらまた、岩のトレーニングだ!」
「しないと、どんどん退化するからな。」
スッキリしない岩登りも何とか終了しましたが、自分にとって・・・
岩トレ怠けを確認できた良い機会になったと思っています。

「岩トレです。」
そしてスッキリした岩登りをしよう。
そんな心持で登山道を降りて来ました。
また来るぞ~
夢は書くことによって目標になると人はいいます。
まさに、ここに書いたことによって、目標になった気がします。
最後に
「子持神社の氏子の皆様、駐車場を使わせていただき、有り難うございました。」