あまりに残酷で理不尽な犯罪により、
愛してやまない作品の数々を作ってこられた京都アニメーションの方々のお命が奪われてしまったこと、
あまりに無念で、悔しくて、感情が収まりません。
心よりの哀悼の意を表します。

事件翌朝のNHKラジオ「すっぴん」は、かなりツラい精神状況での出演でした。
本来なら人前に出て話せるようなテンションではありませんでした。
藤井さん、源一郎さん、スタッフの皆様のフォローのおかげで乗り切れました。
暗くて重い時こそ、エンターテイメントはオアシスであってほしい。
そんな想いを込めて、「鴛鴦歌合戦」を語りました。
とても暗い時代に作られた、底抜けに明るい時代劇映画です。

ふっとした瞬間にすぐにいろいろ去来してまた気落ちしてしまいそうなので、
Twitterなどの表向きではこれまで以上に平常運転していきます。

その様子をみて「立ち直るの早い」と思う方もいるかもしれませんが、
たぶん立ち直ることは一生ないと思います。

でも、自分なりに想いを抱えつつ、毎日はちゃんと普通に過ごしていきます。

尊敬する方がFacebookで
「落ち着いて自分の仕事を平常運転することこそが、何よりも事件の暴力性に抗うことにつながる」
と書かれており、全くその通りだと思いました。
いろいろ苦しいけど、やるしかないです。

私以上に気落ちしている友人には
「ここで折れたら殺人犯に我々も負けたことなりますし、亡くなった方も浮かばれません。無理にでも抗うしかない」
と伝えました。
素敵な作品で助けてくれた方々に、今度は恩返しをしなくちゃ。
そのためには、落ち込んではいられない。
だからまず、日常を取り戻す。

そして、今度は支える側に回りたい。

まずは、
普段は旧作しか取り上げない週刊文春の連載の次の締切(8/1発売号の掲載分)で「涼宮ハルヒの消失」を取り上げることにしました。
また、「すっぴん」次回出演(8/30)では「リズと青い鳥」を語ります。
おそらくアニメに詳しくない方も多いであろうNHKリスナーや文春読者にも、京都アニメーションの素晴らしさ、その価値を知ってもらうべく。
とりあえず今の自分にできるのは、これくらいしか思い浮かばなくて。