私がディレクター&審査員長を担当する京都国際映画祭の自主映画コンペ部門「クリエイターズ・ファクトリー」、今年も作品募集開始しました。


・シネコンの大スクリーン&音響での上映
・グランプリは百万円の賞金

という、自主映画のコンペとしてかなりの好条件を用意しております。


プロアマ新人問わず、チャンスに飢えてる監督のご応募をお待ちしています。


応募要項はこちら

https://kiff.kyoto.jp/cf2019.html


さて、せっかくですので、

一人で全応募作品に目を通して一次審査を行っている立場から、

「こうすればグランプリとれますよ」

という「傾向と対策」をいくつか列挙してみたく思います。


※以前にもこのような記事を書いてますので、

合わせてご参照くださいませ。

→「映画祭コンペ下審査を終えて」

https://ameblo.jp/tkasuga1977/entry-12316372453.html


《傾向と対策》

・エンターテイメント性を重視するコンペです。

「観客の心を動かすこと」を第一にした品を求めます。

作家的な自己表現のみで完結させている作品はNG。

プロとして商業映画で勝負したい方を応援する場なので。


・作品に適切な尺数を。

「この画質・録音状態のままシネコンで上映したとして、観客はこの上映時間を耐えられるのか」

「この上映時間はこの設定や展開に果たして適しているのか」

編集の段階でよく考えてみてください。

たいていの作品は長すぎたり短すぎたりします。

「本当にこのカットは必要なのか」

観客の目線で一つ一つ確認してみてください


・女優が魅力的に撮れていたら、観る側は20分はもちます。

ここに手抜かりなければ、本選出場は近づきます。


・男優の描き方は、とにかく定型に陥らないようにしてください。

100本以上の作品を一人で審査していて気づくのは、

男性キャラクターがあまりにワンパターンなことです。

ここをチャーミングにできるとかなり強いです。


・そして最重要なのは

⚪ストーリーのメリハリ

⚪編集のテンポとリズム

⚪映像のルック

ここに監督のセンスは如実に出ます。

審査基準としてもなかり大きいウェイトを占めます。 

「人物も映像も躍動感をもつ」

という意識を強く持ってください。


人物に動きがなかったり、セリフばかりで説明されたり、

映像の構成が平板だったりすると、

観ている側はかなりキツいです。


・最後に。

「これはシネコンのスクリーンでも戦える作品か」

よく吟味してみてください。


応募締切まではまだ時間あります。

以上の点を意識しながら作品を見直してみてください。


このコンペは一次審査を私一人でやっています。

毎年100本以上を観てます。

審査委員長として、イベントディレクターとして、

全作品の当落に責任を負いたいからです。


他では落ちるかもしれない作品でも、

私が「こういうのもいいんじゃないかな」と思えたら、本選に残れます。

逆もあります。


本気の作品を本気で受け止めます。