フルマラソン大会当日、コロナ感染3日目
自室の窓から大会会場方面の空を恨めし気に見上げる。
相棒の伴走者の代理は幸いにもすぐ見つかった。
現地に応援に行くわけにもいかないので、応援ナビを使ってレースを追うことにした。
スタートから中盤までは快調に進めているようで一安心をした。 ところが、昼を過ぎペースが落ち始める。
30km地点を過ぎたあたりで、相棒を示すポイントがとうとう動かなくなってしまった。
30分・・・1時間・・・何度見ても動いていない。
そのうち大会の終了時刻も過ぎ、夜になった。
参加者からは感動の報告が、
応援者からは沿道からのスナップ写真が、
ラインを通してスマホの中に次々にと放り込まれてくる。
1年前の自分もそうだった。
達成感で気持ちが高揚して浮かれまくっていた。
今回、参加したくてもできなかった者の気持ちを存分に味わえた。
相棒の存在を示すポイントは、今も30km地点過ぎにたたずんでいる。
いいさ、また来年一緒に時間を進めに行こう。