その日は朝から快晴だった。
久しぶりに、古巣へ歩いて行った。遠い昔・・・といっても10年も経っていないけれど、遙か遠い昔のことのようだ・・・もう何度も何度も、来る日も来る日も通った道。雨の日も、灼熱のアスファルトの上でも、それから雪の日も。沢山の荷物を抱え、ある時からキャリーバッグを引きながら通った道。その道を、今は沢山の想い出だけを抱えて、歩いている。
懐かしさに胸が痛い。天を仰げば、抜けるような青い空。言葉にならない予感は期待感だった。浮き立つ心が確かにあった。ただの懐かしさではなかった。
古巣の懐かしき友とひとしきり語らい、図らずも長居をしてしまい、席を辞そうとしたその時、私は気付いた。
遠い遠い昔・・・それも、35年も前のこと。その時別れてから一度も逢ったことがない、でも心の中でずっと逢いたかった人がそこにいることを。
向こうはとてもとても驚いていたけれど、私は何となくいつか逢えるような気がしていた。とんでもない確率の偶然の重なり・・・でも、私にとってはそれほど不思議ではなかった。
昨年も同じようなことがあった。
私はちょっと変わった姓名を持っていて、同姓同名はまず、いない。それも同じ漢字というのは絶対にいない。
いや、この世の中に少なくとも一人、私と同姓同名の人がいることを私は知っていた。それも、私と同い年の。
小学2年生の時、友達の家で読んだ雑誌「小学2年生」の読者投稿欄に、自分の名前を見つけた。でも、私が投稿したんじゃぁ、ない。漢字も同じ、同姓同名。ただ、住んでいる県は違っていた。
その事をずっと覚えていた。ある時FBで自分の名前を検索したら、その人を見つけた。同い年、そして、住んでいる県も、あの時見て記憶した県と同じ。
興奮しながらメッセージを送った。半年間、返事はなかった。半年後、ふと、親に「この日本に、私と同姓同名の人がいるのよね」と話した。「へぇ、そうなの」他愛のない会話の後、PCを開くと、その人から返事が来ていた。
聞けば小学生の頃確かに、マンガを書いてはよく雑誌に投稿していたとのこと。やっと会えたね、ビックリだね。会えるまで40年近くかかった。でも、会えた。私はね、いつか逢えるような気はしていたんだ。
小さなレベルでなら、他にいくらでもこういうことは、あった。これからも沢山、起きるだろう。
偶然?必然?否、それは、どちらでもないし、どちらでもいい。それは、「選択」なんだ。
久しぶりに、古巣へ歩いて行った。遠い昔・・・といっても10年も経っていないけれど、遙か遠い昔のことのようだ・・・もう何度も何度も、来る日も来る日も通った道。雨の日も、灼熱のアスファルトの上でも、それから雪の日も。沢山の荷物を抱え、ある時からキャリーバッグを引きながら通った道。その道を、今は沢山の想い出だけを抱えて、歩いている。
懐かしさに胸が痛い。天を仰げば、抜けるような青い空。言葉にならない予感は期待感だった。浮き立つ心が確かにあった。ただの懐かしさではなかった。
古巣の懐かしき友とひとしきり語らい、図らずも長居をしてしまい、席を辞そうとしたその時、私は気付いた。
遠い遠い昔・・・それも、35年も前のこと。その時別れてから一度も逢ったことがない、でも心の中でずっと逢いたかった人がそこにいることを。
向こうはとてもとても驚いていたけれど、私は何となくいつか逢えるような気がしていた。とんでもない確率の偶然の重なり・・・でも、私にとってはそれほど不思議ではなかった。
昨年も同じようなことがあった。
私はちょっと変わった姓名を持っていて、同姓同名はまず、いない。それも同じ漢字というのは絶対にいない。
いや、この世の中に少なくとも一人、私と同姓同名の人がいることを私は知っていた。それも、私と同い年の。
小学2年生の時、友達の家で読んだ雑誌「小学2年生」の読者投稿欄に、自分の名前を見つけた。でも、私が投稿したんじゃぁ、ない。漢字も同じ、同姓同名。ただ、住んでいる県は違っていた。
その事をずっと覚えていた。ある時FBで自分の名前を検索したら、その人を見つけた。同い年、そして、住んでいる県も、あの時見て記憶した県と同じ。
興奮しながらメッセージを送った。半年間、返事はなかった。半年後、ふと、親に「この日本に、私と同姓同名の人がいるのよね」と話した。「へぇ、そうなの」他愛のない会話の後、PCを開くと、その人から返事が来ていた。
聞けば小学生の頃確かに、マンガを書いてはよく雑誌に投稿していたとのこと。やっと会えたね、ビックリだね。会えるまで40年近くかかった。でも、会えた。私はね、いつか逢えるような気はしていたんだ。
小さなレベルでなら、他にいくらでもこういうことは、あった。これからも沢山、起きるだろう。
偶然?必然?否、それは、どちらでもないし、どちらでもいい。それは、「選択」なんだ。