凄惨な虐待のニュースが流れ、眉をひそめるけど、母子家庭の5人兄姉の末っ子の私にも遠い虐待の記憶がある。

ギリギリの生活をしているとき人は逃げられない者にはけ口を見いだすのかもしれない。

私を虐待したのは11才上の姉である。

途方に暮れた寡婦の母を励まし、挫折した兄の代わりに15才で一家の方針を支えた人だった。

大人になった私に姉はその記憶を無くしている。