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かのっちのブログ

エッセイのように、散文のように

 家庭菜園をしている。そう言っても、玄関の外に4つの丸いプランターを置いて、トマトやきゅうり、万願寺とうがらしを植えている。毎年のことであるが、結構楽しんでいる。

 野菜を育てていると、何となく野菜の気持ちになれるというか、あるいは野菜を子どものように思ってしまって、育てていくことを楽しんでいるように思う。「こんなに成長したか」とか、「こんなに実をつけてくれて・・」と野菜に対して擬人化しているような気もする。

 家庭菜園は難しいが、私には師匠がいた。亡くなった父である。分からないことは父に聞けば、何でも教えてくれた。うまくいかない時も相談にのってくれた。父がいたからこそ、野菜を作ろうと思ったし、収穫する方法を考えたりすることができたのである。

 その父から言われたことで、今も実行していることは「葉水」をやることである。これは父もよく分からないと言っていたが、朝に野菜の葉に水をかけることが良いのだというのである。私もよく分からないが、葉水を与えている。朝起きて、すぐにあげることもあるが、ちょっと何かした後でも必ず葉水をあげている。小さなジョウロから葉水をあげるのであるが、葉に落ちる水の音が涼しさを与えてくれる。特に好きなのは胡瓜である。胡瓜の大きい葉に水がかかる音はとても気持ちいい。この音を聴いているだけで、夏の暑さが和らいでいくような気がする。

 今日も葉水をあげながら、暑さにしおれている葉っぱに「元気出せよ」と語りかけている。それは同時に、亡くなった親父への気持ちなのかもしれない。