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かのっちのブログ

エッセイのように、散文のように

 2025年9月は世界陸上に日本中がはまった。それも東京開催ということもあり、陸上競技の試合にこんなに観客が入るのかと驚いてしまった。個人的には9月17日のチケットを取っていたので、実情を目の当たりにすることができた。9月に入り、夜ということで、肌寒いだろうと思って長袖を一枚持って行ったが、スタンドは熱がこもっていて、暑すぎた。観客の熱気もあったのだろうが、この暑さの中で競技をしているかと考えると、選手にも同情してしまうほどであった。

 トラック種目で、日本選手でメダルが取れそうなのではないかと思われていたのが、男子110m Hの竹村ラシッド選手である。今シーズン世界第2位の記録を持って出場したことになる。結果としては5位であったが、それでも十分であったのではないかと思っている。気になったのはその後の涙とコメントになる。日本のインタビュアーと話をしているときに「何が足りなかったのか」を繰り返しながら、涙を流していた。

 彼は3位の銅メダルを取った時に、同じ言葉を吐いて、涙を流したのだろうか。それともメダルを取れて「ありがとうございました」と言うのだろうか。先にも書いたように、彼は優勝できるポジションにいたことは間違いない。その力をつけていたし、力を発揮できると思っていた。目指しているところが頂点ならば、優勝以外は同じことのように思う。彼は一体どこを目指していたのだろうか。3位に入ってメダルなのだろうか。それとも頂点なのだろうか。あのコメントと涙は何を表しているのかと考えてしまった。メダルに届かなかったことへのコメントであり、涙だったのだろうか。

 彼のコメントと流した涙が、メダルを取れなかったことへの自戒であって欲しくない。必ずや次のオリンピックでは頂点に立ってくれることを望んでいる。