戦後80年と「あんぱん」 | かのっちのブログ

かのっちのブログ

エッセイのように、散文のように

 戦後80年というのが、この令和7年に入ってからの謳い文句というようになっていた。80年という時期と戦争世代がどんどん減少していることが、多くの呼水となったような気がする。

 今年に入って戦争体験を語る方々が増えていた。「火垂るの墓」のように、疎開先であまり良い扱いをされなかったということを語る人もいた。疎開先での辛い体験は実際にあったということになる。また、戦争での体験を実際に語る方々も増えてきた。それを実際に取り入れていこうとする場面も多々あった。

 今年度上半期での連続テレビ小説「あんぱん」では、軍国少女の姿が明確に示された。軍国少女が存在し、敗戦によってどのような生き方をしたのか、どのような精神的葛藤があったのかをドラマでは示していた。戦地でのたかしの姿にも見られた。戦地の家庭から出されたゆで卵を殻ごと貪りつく姿。もうこれしかないと出されたゆで卵に貪りつくということが、実際に多くの戦地であったのではないだろうか。

 終盤には、蘭子に戦争体験を語りかける八木の姿があった。これまでに戦争のことを語ろうともしなかった、語りたくなかった八木が実際の状況、自身が行ってきたことを話そうとする。涙ながらに。

 戦後80年ということが、これまでに話そうとしなかった人たちのに、何らかのきっかけを与えたのではないかと思われることが多い。戦争の直接体験だけではなく、戦争から少し離れたところで起きていた事実。そんなことが語られたような気がする。それらも全て事実である。戦争という中心部のところはもちろん、その同心円の中で起きていること、起きたことも、これから現れてくるのかもしれない。全てが現れることによって、戦争という全体像が明らかになるのかもしれない。