初年度の増収規模は約350億円、最終的な増収規模は2400億円程度を見込む。また、14日の大臣折衝で決着した証券優遇税制の2年延長も正式決定した。これに伴い、日本版ISA(少額投資非課税制度)の導入時期も2014年1月に見送る。
2011年度税制改正の主要事項はすべて固まり、政府は16日の閣議で11年度税制改正大綱を決定する。
環境税の税率は、二酸化炭素(CO2)排出量に応じて化石燃料ごとに設定する。原油と石油製品は1キロリットル当たり現行の2040円から15年4月には2800円に引き上げられる。ガス状炭化水素は1トン当たり1080円から1860円に、石炭は同700円から1370円に引き上げられる。導入初年度の2011年10月からは、それぞれ2290円、1340円、920円となる。
また、国内線を飛ぶ飛行機の燃料に課税する航空機燃料税は、現行の1キロリットル当たり2万6000円を8000円引き下げて1万8000円とする。軽減は11年度から3年間の時限措置とする。
<金融証券税制の文言で、金融庁・財務省間に緊張走る>
この日の会合では、金融証券税制の最終案で財務省と金融庁が激しく対立する一幕もあった。損益通算範囲の拡大について、最終案に「検討」と示されたことに東祥三内閣府副大臣が「事実上の先送りだ」とし、「投資家の利便性を損なうことなく金融所得課税の一体化を実現するためには、損益通算拡大について具体的内容を法制化することが不可欠だ」と文言の修正を提案。
これに対して尾立源幸財務政務官が「本則税率化しないと損益通算はできないが、損益通算拡大しなくとも本則税率化はできる」とし、「金融庁は今回、本則税率化の時期についてたびたび主張を変えた。そのことが制度に対する投資家や業界の不信感を招くのではないか。まずは金融庁は絶対3年後に本則税率化するということを内外にしっかり主張するのが先だ」と反論。さらに「法律で12年1月から本則税率に戻すとしていたが、今回このような2年延長になった。たとえ法律で縛って、システム開発で投資をしたとしても、先送りされるのではないかと(の不信があれば)業界・投資家からも信頼されない」と突っぱねた。
最後は野田佳彦財務相が「きのう、自見大臣と2回折衝し2年延長で合意した。その他のことはいろいろ主張はあったが、書きぶりは私どもに任せるという結論になった。大臣合意を踏まえてもらいたい」としてその場を収めた。
(ロイター)