丹田呼吸の科学と実践(Science and Practice of Tanden(Dantian) Breathing) -2ページ目

丹田呼吸の科学と実践(Science and Practice of Tanden(Dantian) Breathing)

産婦人科医の久保田武美と申します。
大病をきっかけに呼吸法の研究を始めました。
その中で、逆腹式呼吸という素晴らしい呼吸法に出会いました。
数々の実験を通して呼吸法を科学的に分析し、
その効果・活用方法を説明してゆきたいと思っております。

今回は少し話題を変えて
私が行った呼吸法実験をご紹介します。


繰り返しになりますが、
私は書籍を出版するまでに10年かかりました。
10年間もいったい一体何をやっていたのか?
その大半は実験とその実験方法の模索でした。

私が行った実験は
もともと

確立した実験方法が

あったわけではありません。
逆腹式呼吸の素晴らしさを
皆さんにわかっていただくために

◇腹圧を測定したい☆彡
◇胸腔内圧を測定したい☆彡
◇横隔膜の収縮を測定したい☆彡
◇重心を測定したい☆彡
◇内肋間筋を測定したい☆彡
...etc.


こんなことを毎日考えているうちに
いろんな方々との出会いがあり
実験を実現することができました。

従って他では見られない実験ばかりです。
私の10年間の軌跡を
どうぞご覧になってください。


 

☆〓 腹圧実験 〓☆
体軸安定のカギになる腹圧!
直腸内圧の値を計測し腹圧値としました。
これは、すでにMcCarthyにより
............................................................................
肛門から10cm以上の直腸部では
腹腔内直接測定法とほぼ同値である
............................................................................
ということが報告されているからです。

腹圧計のイメージはこんな感じです。




下の写真は実験風景です。
呼吸用マスクを着けて
筋電図測定のために裸になり
沢山の配線を貼り付けて
肛門にはカテーテル型圧力センサーを
挿入して実験しました。



この実験は、東海学園大学の
島典広教授と河端将司博士の
協力を得て実現できました。


☆〓 胸腔内圧実験 〓☆
心臓に負担をかける胸腔内圧の測定は
食道内圧で確認しました。
これは体育学者・豊田博氏が考案した
食道バルーン法からヒントを得て
カテーテル型圧力センサーを
鼻腔から食道内に留置して測定しました。



ちなみにこの実験は
「太田睡眠科学センター」にて
睡眠時無呼吸症候群の治療に用いる

機器の一部を使って測定しました。

☆〓 横隔膜の動き 〓☆
呼吸法ごとの横隔膜の動きは
超音波プローブを右下部肋間に当て
肝臓の最上部を見て実験しました。
またMRIでも観察しました。


超音波は私が日々使っている機器です。
 


☆〓 横隔膜の筋収縮 〓☆
横隔膜の筋電図は
元々人工呼吸が必要な新生児の

呼吸管理に使われていた

医療機器を使用しました。
図のように
鼻腔より食道内に電極を挿入し
横隔膜の活動電位を測定しました。




この実験は
フクダ電子の田野雪絵氏と
循環器内科医の坂田隆夫先生

の協力を得て測定しました。

☆〓 重心移動 〓☆
水平方向の重心移動を

測定する機器はあるのですが
垂直方向の重心移動を

測定する機器が見つかりませんでした。
そこで、狐崎晶雄工学博士に
重心測定器を開発してもらいました。
下の図は、その機器を使った実験風景です。





☆〓 骨盤底筋群 〓☆
骨盤底筋群のすぐ上は膀胱です。
超音波で
膀胱後下部の動きを見ることにより
骨盤底筋群の動きを知ることができます。


この実験は
理学療法士の田舎中 真由美氏の
実験方法を参考にしました。

☆〓 内肋間筋 〓☆
逆腹式呼吸のカギになる内肋間筋。
しかし
この筋肉の測定は少々やっかいでした。

内肋間筋と外肋間筋は、
視診や触診さらには
超音波やMRIなどの画像診断では
分けて観察することができません。
また針筋電図は
肺を刺してしまう危険性があります。

そこで、
表面筋電図の電極を
内肋間筋しか存在しない
第6肋骨と第7肋骨の間に貼付して
実験しました。




また合わせて
腹斜筋・腹横筋・腹圧・呼吸も
同時測定しました。



この実験も、東海学園大学の
島典広教授と河端将司博士の
協力を得て実現できました。


☆〓 換気量 〓☆
呼吸様式ごとの換気量は
チェスト株式会社の
スパイロメーター
CHESTGRAPH HI-105
を使用しました。


今のスパイロメータは

肺活量測定に便利にできています。

その分、自由な測定が難しくなっています。
自由な実験ができるよう
チェスト株式会社の猪股氏に

調整お願いしました。


この他にも、
心拍変動解析による自律神経測定
光トポグラフィを活用した脳血流量測定
サーモグラフィーを利用した体表面温度測定

採血によるNK活性測定
などの実験を行いました。

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いかがでしたでしょうか?
私の著書「丹田呼吸の科学と実践」は
このように
沢山の時間と

沢山の方々の協力のおかげで

実現しました。


不十分のところがあるかもしれませんが、
読者の方々の御意見や感想を取り入れて
必要ならば書き直し
いずれは世界的に認められる

確立した新理論になることを希望しています。