こんなことがありました。




帰宅時の電車の中。

扉の横の手すり付近にもたれかかりながら

右から左へと流れる見慣れた風景を眺めていた。

乗客は少ない。


「コロンコロン・・・」


降り行く乗客の勢いで、座席下に置かれていた(捨てられていた、の方が適切)ペットボトルが転がる。


扉が閉まると電車の揺れに合わせて、

ペットボトルも踊る。


コロコロ転がりながらそのペットボトルは、隅の方へと転がっていった。


もう迷惑にはならない。

少なくとも、車掌さんが片付けるだろう。


僕が降りる1つ前の駅に着いた。


僕の左斜めに座っていた高校生・・・

ズボンはダボっと、今時の高校生。


立ち上がり、その駅を降りる前に、

そっと隅へ流れたペットボトルに手を伸ばし、

それを拾い降りていった。


そしてホームのゴミ箱に入れているのを電車の中から見届けた。


自然な行為だった。

なんだかすごく気持ちがいい。