彼は「自分以外の男と会っていた私を抱いて、メチャクチャにしたい。」のではなくて、「自分以外の男と会っていた私を、引きずり回してやる!」…と、そっちの方でした。



しかし私は、彼のいつもの癖!?と、言うか…彼の性格!?と、言うか…をわかっていたので、あまり焦りませんでした。


彼はいつもそう。

何か問題が起きると、私を崖っぷちまで追い詰めるんです。
彼なりの、私に対する想いのぶつけ方だったんだと思います。

普通にこの話を聞くと、ありえない…。そこまでされて、それでも彼が好きなのか?と、思うでしょう。


ある意味、私は余裕でした。
「あ、いつものだ…。」みたいな…。


私自身、いつも強気で何事も大事に考えないと言う性格。
そんな私の態度が、彼の怒りをもっともっと大きくしたようで、彼の言う事と態度が激しくなってきました。



「早く、脱げ!」

「イヤ!」



手を胸元に伸ばされ、服を引っ張りながら押さえつけられる。
手足をジタバタしても、彼にはかなわない…。


「本当は男なんやろうが!早く本当の事を言え!」


深夜、車と言う密室で起こった出来事。


激しく反抗する私を無視し、彼は私にのりました。
身動きができず、そのうち力も無くなり、反抗する事が馬鹿らしくなった私。


すべてがどうでもよくなった私は、自分から言いました。

「わかった。脱ぎゃいーんでしょ。自分で脱ぐから、手を出さないでくれる?その後、引っ張り回すなり、なんなりあんたの勝手にすればいい!」



…と、私は彼の手を振り払い、自分で服を脱ぎ始めました。

私の中の賭け。
ここまで強気に出たら、彼はどうするだろう…みたいな…。


そして、真っ裸になり彼を見て「どこで私の事を引っ張り回すの?外?出ようか?」
と、言って私は車のドアを開けました。