今日という日【3月12日】
■死刑制度合憲判決事件
1948年3月12日。
最高裁判所で「死刑制度は日本国憲法下でも合憲」という判決が出た。
死刑制度合憲判決事件とは、日本において日本国憲法施行後に死刑制度の存在は憲法違反であるか否かが最高裁判所で争われた刑事裁判。
広島県在住の被告人(犯行時19歳、元死刑囚)は、勤務先を解雇され無職であったため同居家族の母親(当時49歳)と妹(当時16歳)に日頃から邪魔者扱いされていた。1946年9月16日の晩、夕食に何も残してもらえなかったばかりか、床も敷いてもらえなかった。そのため空腹から眠れなかったために2人に殺意を抱き、頭をハンマーで殴打して殺害したうえに古井戸に遺体を遺棄した。彼は刑法199条(殺人罪)および刑法200条(尊属殺人罪、平成7年改正で廃止)および死体遺棄罪で起訴された。
下級審では、一審の広島地方裁判所では無期懲役であったが、広島高等裁判所で死刑判決を受けた。そのため最高裁に上告した弁護側が、その上告理由として「死刑は最も残虐な刑罰であるから、日本国憲法第36条によって禁じられている公務員による拷問や残虐刑の禁止に抵触している。そもそも『残虐な殺人』と『人道的な殺人』とが存在するというのであれば、かえって生命の尊厳を損ねる。時代に依存した相対的基準を導入して『残虐』を語るべきではない」と主張し、死刑の適用は違憲違法なものであるとした。そのため、死刑制度の憲法解釈が行われることになった。
判決自体は死刑制度は合憲とされ上告棄却(死刑が確定)となったが、この憲法解釈が現在も死刑制度存置の根拠とされている。