物流コンサルタント@谷山一成のブログ

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日本の農林水産業の現場に、

IT(情報技術)化とロボット化の波が押し寄せている。

無人で農作業をするロボット農機やITと連動させた

漁業などの技術開発が進めば、

生産効率は飛躍的に高まる。

少子高齢化に伴い就労人口が減少する中で、

技術革新が日本の第1次産業の未来を左右する。
雪が積もり始めた札幌市内。

北海道大学構内の広大な実習農場で、

トラクターが畑を耕していた。

トラクターの運転席には誰もいない、

タブレット端末を手にした学生が、

そばでトラクターの作業を監視しているだけだ。

このトラクターは衛星利用測位システム(GPS)による位置情報を使い、

自動運転で農作業を行う「ロボット農機」だ。

農地の地図を元に、作業内容を指定すれば、

自動で農機が作業を行う。

農業の自動化を研究する北海道大学の野口伸教授は、

「誤差±5センチでの作業精度を実現する」と自信をみせる。

田植え機やコンバインなど他のロボット農機の開発も進んでおり、

複数を同時に使用すれば「作業効率は3倍以上に高まる」と試算する。

◆低コストで導入

実際に農家が導入する際のネックとなるのが農機のコストだ。

野口教授らは、既存の農機にGPS受信機とコントローラーを組み込むことで、

低コスト化を図った。現在は、1台につき約300万円で農機をロボット化できるという。

「農家は繁忙期に農機を扱う作業員を臨時で雇っている。

300万円という費用は年間の人件費とほぼ同額だ。

複数年分の人件費を考えれば、コスト低減になる」と野口教授は話す。

現時点では作業を無人で行う際の安全性確保に

必要な法整備がなされておらず、実用化の妨げになっている。

野口教授は「2~3年後をめどに、

無人と有人の農機が協調するシステムの商品化が目標だ」という。

将来的には、管制室で複数のロボットを遠隔操作・監視する“完全無人化”を目指す。

◆栽培ノウハウ蓄積

IT化がもたらすのは、労働力の軽減だけではない。

農業に必要な「経験と勘」をITで補う研究開発も進んでいる。

野口教授らが開発する「統合型農業情報システム」は、

衛星画像による気象情報や農作物の成熟期予測情報、

病害虫予測といったデータを解析し、作業の内容や時間、

農機の位置など必要な情報をスマートフォンに伝える仕組みだ。

「いつ、何を、どのようにやればいいか」という農家のノウハウを、

「素人でも判断できる」(野口教授)ようになるという。

将来的にはロボット農機と同システムを連携させ、

自動で適切な農作業を行うよう開発を進める方針だ。

上記のようにあらゆる分野でIT化がどんどん増えていきますね。

産経新聞 1月1日(木) 参照
     都内担当ヤマト運転手 1日の走行距離は5kmでも拘束14時間
       NEWS ポストセブン 12月11日

 朝、自宅を出る前にパソコンを開き、ネットで注文した商品が夜、
 家に帰るともう届いている。
 この国で極限まで発達した「宅配便」のスピードは、 
 大手三社の苛烈な競争による結果でもあった。


 どこよりも早く、安く、そして多くモノを届けようとするこの宅配戦争は、
いま「宅配ビッグバン」と呼ばれる臨界点を迎えようとしている。
ジャーナリストの横田増生氏が、その現場に潜入した。

 * * *
 私がヤマト運輸の宅急便の下請け業者の軽四トラックの助手席に“横乗り”したのは、
 二〇一四年早春のことだった。


 都内の住宅地で宅急便を配達するのは、
 私と同年代の菊池次郎=仮名。宅急便センターの前で、
 朝の七時過ぎに合流し、約七〇個の荷物を軽トラックに積み込んで出発した。


 荷物には、アマゾンや楽天ブックス、ゾゾタウン、ケンコーコムなどの、
 ネット通販のロゴが目についた。


 ヤマト運輸にとって「最大手の荷主」となったアマゾンの荷物は全体の三~四割程度。


 菊池が真っ先に向かったのは、センターの裏手にある七階建てのマンションだった。
 三五〇戸を超える戸数があるにもかかわらず、宅配ボックスの数は二〇個強と少ない。
 ここで荷物を配り終えたのは八時半前後で、宅配ボックスには六個入れた。



 「このボックスを佐川や日本郵便に先にとられると、再配達となり手間がかかりますから」  と、
 菊池はホッとした表情で言った。 
 その言葉を追いかけるように、日本郵便の軽四トラックが到着し、
 その直後に佐川急便の集配車がやってきた。


 菊池の担当するエリアは約一キロ四方と狭い。
 ヤマト運輸が取り扱う荷物が多いため、
 ドライバー一人当たりの配送密度が濃くなっているからだ。



 宅配業界において、その配送密度の濃淡こそが効率の良し悪しを分けるものであり、
 利益率に直結する。よって、これまでシェアを取ることが最重要戦略と考えられてきた。


 ヤマトに限らず宅配便のドライバーは通常、受け持ちエリアを、
 (1)午前中、(2)昼過ぎから夕刻まで、(3)夕刻から夜九時までの三回配達する。
 配送件数が一番多いのが午前中で、全体の七割前後を配り終える。


 ヤマト運輸の自社のセールス・ドライバーとなると、
 昼過ぎから夕刻にかけて、配達と並行して集荷も行う。


 菊池がこの日、三回の配達で合計一〇〇個強の荷物を配り終えたのは、
 午後九時前のことだった。


 一日の走行距離は五キロにも満たないが、
 拘束時間は一四時間近くとなった。

※SAPIO2015年1月号参照