残念ながら、アナウンスされた握手会は参加してませんが、とても貴重な時間となりました。

いま振り返ってみて、今回のコンサートの選曲は、小室氏の持つさまざまな原点の再確認でもあったように思います。

はじめてのプロデュ―ス原点として大切にされている渡辺美里さんの楽曲群。

はじめてのデビューとしてのTMNETWORK楽曲群。

はじめての音楽監督としての天と地との楽曲。

復帰後にはじめて楽曲提供および1位に返り咲いたAAAの楽曲。

その絶頂期から現在までをともにし、苦楽を分ち合っているであろうKEIKOさんと出会った、globeの楽曲群。

ときにアーティストとして、ときにプロデューサーとして、ときにパフォーマーとして。

これからも、持ち前の感性と情熱とサービス精神を発揮できる協力者を惹きつけて、より多くのひとを魅了していくために歩き続けることでしょう。

彼のファンのひとりとして、みなさんと同じように、またいつか会えることを楽しみにしています。

最後となりましたが、読んで下さり、どうもありがとう。



ラストは足早に展開します。

globeのprecious memoriesが奏でられます。

ト長調の明るく、でもちょっと切ない、そのメロディがいよいよエンディングを迎えようとする赤羽ホールに響きます。

メロディがゆらぐ。

楽曲はいつのまにかFeel like danceに。

氏の奥様であるKEIKOさんの亡き父君が好きだったという一曲。

復帰後のTV、芸能界の告白特別編という番組で、電波に乗せて国民にも向けて弾いた一曲。

いろんな想いが、この曲に宿っているのかもしれないと思い、聴きました。

同じト長調の楽曲。

前者は過去から現在、後者は現在から未来への歌詞。

小室氏のインプロヴィゼーションによりふたつはひとつになり、フィナーレとなった。

観客からひときわ大きい拍手が挙がる。

小室氏は観客に御礼をして、舞台袖に消えてゆく。

会場に鳴り止まない拍手が響く。
小室氏がセッティングされたマイクを近づけます。

ピアノでイントロを鳴らし、いざ歌。

最初はソフトに、そして徐々に、歌声は力強くなっていきます。

どこまで歌うのか、ワンコーラスで終わりかなと思っていたら、転調。

鍵盤の壁に貼付けた(ピアノの譜面台のところではなかった)、歌詞カードが黒鍵を弾くときに指にあたりながらも、それをものともせずに弾き続けます。

さらに転調。

しかもフェイクまで。

これはフルだなと思った瞬間、ちょっと照れられたのか、突然にアウトロは終了。

会場はもちろん拍手拍手。

誰もがおそらく小室氏のサービス精神ぶり、その歌声、その姿に心を動かされたと思います。