ロンドンオリンピックまでカウントダウン。
どのようなドラマが生まれるか今から楽しみです。
しかし、開催間際になって会場警備を請け負っている
世界最大の民間警備会社 G4S は契約で合意した数の
警備員を確保できないと発表し、波紋を呼んでます。
この不祥事で G4S の評判は大きく傷つきましたが、
米国のコンサルタント会社 GKIC はブログ上で
G４S が発表に際して、言葉の選択を変えていれば、
多少とも批判を和らげれたとしています。
（CKIC はダイレクトレスポンス・マーケティング界の大物、
ダン・ケネディが設立した会社です。）
そして、苦境に陥った場合のみならず、普段のビジネスでも
役に立つ、メッセージを送る際の原則を３つ挙げています。
GKIC ブログ → クリック
以下に３原則を簡単に説明します。
■ 読者・視聴者に対し製品やサービスを魅力的に描写する
ダン・ケネディがよく引き合いに出す逸話に禁酒時代の政治家の
話があります。
この政治家は酒に対する立場を問われて、以下のように
答えています。
「お酒が若者を腐敗させ、家庭を崩壊させ、友達同士を口論に
陥れる悪魔の物質を意味するなら、私は１００％反対する。
でも、お酒が畑で取れる黄金の穀物から生まれ、年配者の苦痛を
柔らげ、愉快な会話の潤滑油となり、友達をベランダに集める
自然の恵みを指すのなら、私は大いに賛成する。」
このように同じ物ですが、全く異なった描写法が可能です。
そして描写により１８０度ちがった感情を引き出す事ができます。
■ 説明よりセールスマン・シップ（説得トーク）を優先する
ダイエット商品について「本製品は砂糖を含まず、１回分で
プロティーン２６グラムを摂取できます」というメッセージと
「このプロティーンシェークを一日一回取るだけで、すばやく
体重が減り、空腹を感じません」というのではどちらが効果が
あるでしょうか？
前者は商品説明ですが、後者は効用、メリットを謳った説得性の
あるメッセージです。
説明は読者･視聴者の知識を増やすことにしか役に立ちません。
私たちが必要としているのは行動を起こさせるメッセージです。
■ 明瞭なメッセージを発信する
薄毛を防止するヘアケアー製品の広告見出しの一行目が
「薄毛…」、そして２行目は「保証します！」
これではこのヘアケアー製品で薄毛が保証されると受け取られ
かねません。
このような不可思議なメッセージは実に多く存在しています。
メッセージは何にも増して明瞭であることが第一の条件です。
以上が GKIC が紹介している３原則です。
G4S は英国政府と10,400名の警備員を提供する契約を
締結していました。
GKIC のブログによると G4S のCEOニック･バックルズは
「必要人数に及ばないが7000名集まることを”期待”している。
オリンピック終了後に事態の徹底究明を行うが最低賃金すれすれの
採用方針に失態の一因があった」と発表したとのことです。
この発表に対して苦言が相次いだといいます。
次のように言い換えることで視聴者が受け取る印象は大きく違った
としています。
「最低でも７０００名の警備員を揃える予定です。さらに不足数を補う
ために採用済み警備員が残業をするよう手配を済ませています。」
実際にはニック・バックルズの発言は下院公聴会での詰問に対する
返答だと思います。
そのような状況でGKICの提案するようなメッセージだけで遣り通すのは
不可能だと思います。
でも、３原則はいつも念頭に入れておき、私たちがメッセージを発する
際に応用していきたいものです。
それでは今回はこの辺で。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございます。
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