景観の評価の基準は多様ですが、
大きくは「動物としての評価」と「文化をもとにした評価」の
二つに分けられます。

 動物としての評価とは、自分は敵からは見えにくく、
でも敵のことは見えやすい空間など、身を守りやすい空間が
動物や人間にとってよい空間であるということです。
いわゆる安心できる空間と言えます。

 人間ならではの評価基準が文化をもとにした評価とは、
私たちが無意識のうちに影響を受けている文化的な規範
(集団表象とよびます)が、この集団表象を無視した
コンセプトに基づく景観整備は成功しないということです。

誰が使うか、どんな集団か、かれらはどんな価値観を持つか、
どんな行動をするか、深く考察する必要があるということです。
 
以上のように、考察した場合、
良好な景観を有する地区とは、
動物的な生態に基づく「安心できる空間」、
文化的な規範に基づく「文化的な空間」、
並びに周囲と調和した「調和のとれた空間」
と整理されます。

このような空間は快適な生活環境、
すなわちアメニティな空間であることも多いです。

アメニティについては様々な見解がありますが、
ここでは自然的、人工的な様々な要素が調和して生み出す、
心地良く好ましい生活環境を意味します。

「安心できる空間」、「文化的な空間」、「調和のとれた空間」
それぞれについては、具体的に次回以降ご紹介します。