「ビジョンテスター」とか「フォロプター」とか言われるヤツ。
眼鏡を作る時の検査で、顔に当てる機械の事について少し。
最新式のピカピカのコンピューター制御のヤツ。
あれで目を測ったら、いい眼鏡になるのか?
全自動で最適な度数が出る何て事がはたしてできるのでしょうか?
個人的にはある程度ならばそれは可能だと思います。
出てくる度数は正確だとしても、
「検査しているその時の度数が正確であったとしても、その時はその人の本当の度数ではないかもしれない。」
という事を判断する事は出来ないという事です。
ちっとだけ専門的に喋ると、
調節力(近くを見るためのピント合わせ)に問題があり、完全にそれを解除出来ない場合、その問題が起こっている状態を全部ひっくるめての「今の正確な目の度数」を測定することは可能だろう。
しかし、問題を取り除いた「本来の度数」を測定する事は難しい。
という事です。
我々は「快適な眼鏡の提供」が使命であり「視覚を整える」専門家です。
少なくとも私はそう思っています。
上記のような問題が起こっていた場合、問題のある状態で測定された度数を元に眼鏡を作成したら、問題をより一層深めてしまう事は明らかです。
という事は何が求められるのか?
それは、問題を把握する能力とそれを排除するテクニック
そしてそれに対する適切な対処法を持っている事です。
自動化された手順をなぞる事で、だれでも簡単に正確に度数を調べる事が出来る。
確かにそうですが、その出てきた答えは「本当の答え」なのでしょうか?
さて、カッコイイ検眼機は手動式と何が違うのか?
騙されてはいけません、はっきり言って実はレンズが電動で動くだけの違いしかありません。
結局、大層な検眼機も道具の一つに過ぎず、使う人がそれをどう使うかにかかっているんだよ。
という事です。
私は現場ではコンピュータ検眼機を使ってますが、手動式も使えます。
どっちかっていうと手動が好きですね。
なぜかといえば、個人個人で目は違うので、その人に合わせた様々なテクニックの使い分けが容易であること、レンズ交換のスピードが速い事、視機能を測るために使うローターリプリズムの自由度が高く、アナログなシームレスな動きができる事。
などなどです。
コンピュータ式でいいな〜と思うのは乱視の測定でプリズムクロスというものが使える事と、測定値を自動でメモしてくれる事です。
でもね、度数だけを測るんなら、本当は「ビジョンテスター」を使わないでやったほうがいい場合が多いんですよ。