30台の電子天秤の測定データを一括管理出来ないか?との要望があった。
業者に試作品を頼むのは、費用対効果を考えるとまだ早いので自分で試作しようと思った。
天秤にrs232オプション(約2万円)をつければ、外部にデータを吐き出すことができる。
試しにやってみたら簡単にできた。

問題はここからで、30台をいちいち配線するのは面倒なので無線にしよう!
30台は同じ室内にあるし、室内で一括管理出来ればいいし。いきなり30台は金もかかるので、3台で試した。
構成は秤にrs232オプションを接続し、そのシリアルデータをモノワイヤレスで読み取り無線化し送信。受信側はraspberrypi にモノワイヤレスを接続し、pythonでシリアルデータを読み取り、guiで表示というコンセプト。

コンセプトは簡単だが知識不足なので苦労しました。
まずは、モノワイヤレスでシリアルデータをパソコンに表示するテスト。

この本を参考にします。
シリアルデータを読む場合、シリアル通信設定がモノワイヤレスと合っているとデフォルトでもいいみたい。ただし、秤は2400bps,7bit,パリティevan,stop bit 1の通信設定でないと文字化けする。実際文字化けして大変だった。
通信設定を変更するにはモノワイヤレスの親機、子機共にシリアル通信アプリに書き換える必要がある。
実際にやってみた。
親機はモノスティックになる。
パソコンのusbに挿して書き換える。

子機は秤のrs232と接続する必要があるのでモノワイヤレスのdipを使う。

dipの書き換えにはtwe-lite-rが必要。











書き換え完了。


書き換えた後は、インタラクティブモードに入りシリアル通信設定を秤に合わせる必要がある。
i:set device id 121 これが親機
b:を2400bpsに変更。どうやら親機側は秤側のrs232設定に合わせる必要がないらしいけど合わせた。
B:を7E1に変更。7ビット、パリティevan、ストップビット1の意味。
m:をCに変更。チャットモードの意味。
o:0x00010000に変更
Sで保存。

子機側も同じ設定にする。

親機はパソコンに繋いで、親機の読み取りはTera termを使う。rs232設定はインタラクティブモードで設定した値に合わせる。

ブレットボートに挿した子機を秤のrs232のtxに繋ぐ。写真の青い線。
因みにrs232は不理論でプラスマイナス12vだけど、モノワイヤレスはuart3.3vなので、抵抗とトランジスタ 、ダイオードでとりあえず変換。

通信した結果が以下の写真。
82016264:0>が親機からの要求で
[]が子機の情報で:の前が子機の固有番号で、:以降がデータの通し番号で、0から255を繰り返す。]より下が秤の生データ。

とりあえず通信出来た。