発売元 山と渓谷社  著者 筧 次郎(農業指導) 新田 穂高(聞き手) 価格1600円+税

今日は、農業についての本を紹介したいと思います。
というのも、最近自分の中で高まるスローフードへの関心からなのですが、言う前に実践しないといけないのではと思っていてプランターで家庭菜園を始めました。しかしながら、野菜を作る大変さというのはこんなものではないと思っていますし、しっかりと時間を作って少しでも畑で作物を作ることが出来ないかと思っています。まだ勉強中なので、このような本の紹介になりますが、来年には収穫の模様や、調理法などをお伝え出来るように前進したいと思います。

少し話がそれましたが、本の内容を紹介したいと思います。

第1章 有機自給菜園の基本技
第2章 作物別・栽培のポイント
第3章 野菜づくり12ヶ月
第4章 田んぼをつくる

となっています。畑の大きさとしては10坪から30坪の大きさで栽培する方法が書いてあります。都内でこの大きさの土地を確保することは難しいかもしれませんが、私の住む相模原市では不可能ではありません。青空菜園というか共同の農地のレンタルも行っていて、倍率は高いものの市から借りることも出来ます。

自給自足というのは、自分の今の生活を考えても不可能だと思います。しかしながら、野菜の大切さや生産者の苦労を、少しだけでも感じることで農家の方に感謝する気持ちを持つことが出来ると同時に、おいしい野菜というのは手がかかっていることを再認識することにもなるのではないかと考えています。

ファミレスばかりで食事をしていた20代前半の頃と比べて、今のバリスタと言う仕事に就いてイタリア料理に興味を持ち食べることも多くなりました。シンプルな調理法のイタリア料理を食べた時の食材の本当の美味しさを感じた時は衝撃を受けました。もともと食べ物の好き嫌いがなく育ててもらったことも大きいのですが、野菜の甘みや苦みは本当はこの味なんだと感じました。しかしながらどこか懐かしく感じるところもあり、ハッとしました。幼少の頃は母が毎日家にいて食事を作っていました。季節の野菜や果物を食べていた時のことを思い出し『美味しくないから外食したい』『ファミレスのハンバーグが食べたい』と言っていたことを今更ながら恥ずかしく思ったりします。そうなんです。小さい頃から、私は旬のものをシンプルに調理したものを食べさせてもらっていたのです。母は新潟の出身で十日町市からさらに山奥に入った町の出身です。小さい頃から山菜など山の恵みに育てられ、お米はコシヒカリで育ちました。地産地消の小さな町で育った母の手料理は、まさにスローフードだったのです。外食や冷凍食品が嫌いな母には理由があるのが今は分かります。

振り返れば色々な思いがありますが、今のテーマは地産地消です。美味しい食材が多くある相模原市に、美味しい料理屋を増やしたい思いがあります。最初は自分のカテゴリーでもあるイタリア料理につながって行ければと色々なお手伝いが出来ると思います。この5年で何かしらの成果が出るように、前向きに活動して行きたいと思います。

読み返してみると、母が亡くなったような書き方ですが現在も健在です(笑)血圧が高くなってきましたが、現役バリバリの経理のおばちゃんです。まだまだ教わることは多いようで、結婚した妹も料理を習うために家によくやってきます。結局のところ地産地消の促進は、家庭からの食文化の発信を促進することにもつながっていくのかもしれませんね。イタリアの『マンマのレシピ』のように日本では『おふくろの味』があるのですから。