Italian Trade Commission/Not sale

昨年の話になりますが、プリマベーラ・イタリアーナ2007(日本におけるイタリア春)というテーマで様々なイタリアに関わるイベントが催されていたことはご存知でしょうか?今年も開催されたイタリア映画祭も昨年はパンフレットなどにプリマベーラ・イタリアーナのロゴが付いていたと思います。僕が働いていたセガフレード・ザネッティ各店でも参加している30社以上のイタリア系企業のショップカードを置いていました。

この頃、僕はお店でのマネージャー業務の他に、商品開発にも参加していましてパニーノなどの開発も何名かで行っていました。この頃は様々なイタリア食材を見たり、メーカーさんからサンプルを頂いたりしながら開発をすすめるのですが、ちょうどイタリア貿易振興会さんでイタリアチーズセミナーが開催されるということで参加しました。この本はその会場で頂いた本です。

この本はイタリア食品のガイドとなっていますが、一言でまとめるにはもったいない内容になっています。少し抜粋させていただくと『ナトゥラルメンテ・イタリアーノは1999年、高い品質をそなえ、さまざまな保証や統制を受けているイタリアの特産品のプロモーションを行うために生まれました。』とあります。イタリア食材やワイン全てではなく認証表示や呼称が認められている一部を対象にして発信しているようです。ですので・・

DOP製品(原産地保護呼称)。IGP製品(地域保護表示)。オーガニック商品。 DOCGワイン(統制保証原産地保護呼称)。DOCワイン(統制原産地保護呼称)。IGTワイン(典型的産地表示)

となっています。それを写真解説付きでDOPチーズ31種類。DOPオリーブオイル36種類。DOPサルーミ20種類。その他の酢やトマトなどのDOPが数種。DOCGワイン34種類は写真解説つきで。DOCワイン313種とIGTワイン215種は州別に記載されています。もちろんDOCやDOCGは年々増えているので、現在は若干の変更点があるとは思いますが、かなり内容の濃い本になっています。


ですので、この本は一般の方には意味不明な本ですがイタリア好きな方には参考になる本だと思います。実際にこの本を読み返すたびにエスプレッソだけでなくイタリアの食文化が知りたいと思うようになり、エスプレッソの意味や重要性を認識させられました。そしてバリスタがなぜイタリアには必要なのかを自分で理解するためには、食文化は切っても切れないと思うきっかけにもなりました。

今までの僕の専門分野はエスプレッソやアルコールなどの立ち飲みのドリンクの分野でしかありませんでしたが、イタリア料理のシェフにはかなわないまでも本物の味をしっかりと憶えた上でカッフェを提供して行きたいと思います。

知り合いのバリスタづたいに、このような話を耳にしました。
『これからのバリスタはパスタくらいあおれないとダメだな』と。僕も実際そう思います。日本でバールの文化を根付かせるなら、皿も洗って、パスタもあおって、カクテルも作って、カッフェもいれる。こんな素敵なバリスタになりたいです。

実際に手に入れられるかは分かりませんが、興味のある方は『イタリア貿易振興会』のHPをご覧ください。http://www.ice-tokyo.or.jp/top/index.html