
Kihachi/Sagami-ono/Fritto
というわけで、家庭用マシンでエスプレッソを抽出したりフォーミングするのは難しいことが分かっていただけたと思います。パワー不足と言うのはボイラーの容量が小さいことと抽出するときに使用するモーターが小さいことです。また給水が備え付けの小さいタンクからなので(業務用は水道直結)湯温が安定しない、などなど。ですので連続抽出はさけてほしいと思います。今日はそんなマシンの状態による味の変化とミルクを温める蒸気について箇条書きにします。
マシーン編
①抽出圧が低い→酸味が出る。味が薄い。見た目の色が薄くなる。
②抽出圧が高い→苦み、えぐ味がでる。
③蒸気圧が低い→フォーミング時に泡が出来にくい。ミルクが温まるまでに時間がかかる。
④蒸気圧が高い→フォーミング時勢いが強いので、きれいな泡が出来るが技術が必要。失敗すると泡が荒くなる。初心者には使いづらい。ミルクが温まる時間が早い。
⑤お湯がぬるい→①と同じ。
⑥お湯が熱い→②と同じ。
安定したマシーン性能は、安定したエスプレッソを抽出できる基本になることを憶えておいてください。
ところで価格などを色々調べてみると、家庭用マシンは1万円くらいから20万円くらいが相場のようです。豆を挽くグラインダーも家庭用で自動なら1万円から10万円くらいでした。これが業務用マシンになると、ホルダーが1個の1連式で60万円から120万円。グラインダーも10万円から50万円となります。また業務用は電圧が200Vの物もあるので注意が必要です。また給水も水道直結、要排水ホースとなるので場所や水回りが必要です。
というように、家庭用のマシンと業務用マシンとでは安定性やパワーの違いよりも、マシンの価格の違いに先に目が行ってしまうと思います。実際に家で飲むことをだけを考えるなら家庭用で十分であると思います。
しかし、いつかは自分でお店をやりたい、やっぱり業務用のマシンがいい、安く譲ってもらえるなどなどで業務用の水道直結型を選ぶ方もいると思います。部屋に置くのは絶対に無理かと言えば、そんなことはありません。まずは、100Vを選ぶこと。200Vだと電気工事が必要です。変圧器は負担が大きいのでお勧めしません。新たにコンセントを作るとなると大変なことになります。もちろんブレーカーを新たに設置したりするなど、スペースも金額も大掛かりになってしまいます。マンションにお住まいなら、かなり厳しいと思います。ですので100Vで使える物を選びましょう。そして給排水は裏技を使います。それはポリタンクを2個用意して、片方に真水を。もう片方を空にして排水が溜まるようにすることです。実際に、移動式カフェや、給排水が引けない展示会ではこのようにして設置しています。
いかがでしょうか?深みにはまると、本物が欲しくなってしまう物です。ですが家族や友人と飲むなら家庭用で十分楽しめると思います。デザインカプチーノで苦戦しても、チョコシロップなどを使うアレンジドリンクなら本物に見せることは可能だからです。きれいなグラスにいれてチョコシロップでデザインすれば、本格的に見えるものです。エスプレッソの味は薄く感じてしまうかもしれませんが・・
しかしカフェが好きな方が経営されるアパレルなどの業態をしていて、集客のためにカフェスペースを作るなどの目的があり、プロのように振る舞うならインテリア性も高いので業務用を買う価値はあるかもしれません。イタリア物を販売しているから、ちゃんとしたエスプレッソでお客様を迎えて商談したいなどです。用途は色々あるにせよ、マシンは使わないと意味がありませんので用途に合わせて選んでいただきたいと思います。
→明日へ続く