洋画も含め数観てますねぇ。野球がないし、連続ドラマは拘束されるので避けてるせいでしょう。 

 「ダイブ !!」  音楽系は評価が甘くなりがちですが、スポーツ物も比較的楽しみ易い分野ですよね。類型的な話ではあっても、その競技に真剣に熱く取り組む姿勢が感心させられる。特にラストがサッと終わるのが何ともいい感じでした。もう一つ、台詞に昨今使われる「たにんごと」がなく「ひとごと」が使われていたことがチョイとウレシイ。

 「青空のルーレット」  友情出演が多数、監督のためなのか、元阪神投手嶋尾康史のためなのか。ハンデキャップのある人を重く、暗く扱わないのが好かった。ありふれたストーリー、こうなりそう、こうなればいいなが最後までの話なのに爽やかな気持ちにさせる佳作でした。名作『 スティング 』は こうなればいいけどそんな訳ないよな をやってくれたラストでしたね。

 「三本木農業高校、馬術部」  実話にちょっとした感動、メイキングも話の一部のようでグ~でした。優良作品という感じで昔風に云う文部省推薦映画でもいいようなお話でした。

 「サウスバウンド」  森田芳光監督、久し振りにいい作品かなと思ったが終盤にかけて微妙に、評価しにくい展開、演出になってしまったように感じられた。どうも氏とは感性が合わないようです。今にして思えば出世作 「家族ゲーム」 も新しさに惑わされたのかもしれません。

 「その日のまえに」  映像に違和感。大林監督の映像テクニック、CG技術の過信なのか、裏目に出ているように感じてしまった。森田監督とはまた違った意味で、くせのある、ついて行けない感ありの作品でした。

 「包帯クラブ」 字幕と台詞が全く一緒、邦画なのだから当たり前のようだが珍しいことです。辛い内容ではあるが評価は高く、全国200を越えるスクリーンで封切りになったようです。しかし、殆どが3週ほどで上映終了になったそうです。作品の高評価と観客動員が必ずしも相関関係にあるとは限らないようですね。ちりとてちん の貫地谷しほりさんは何か好感度が上がりそうな役が多いように感じるのは私だけでしょうか。原作者 天童荒太作品は読んだことがなかったが、これを観たら一度触れてみる必要を感じました。

 「隠し砦の三悪人」   一つ一つのエピソードは、演出は突っこみどころ満載ながら全体の流れがその欠点を忘れさせてくれた。あまり好きとはいえない配役なのだから上出来なのでは。 

 「虹の女神」 これは逆に出演者(上野樹里・市原隼人など)に惹かれての鑑賞でした。上野樹里はちょっと違った性格、役柄だったが真面目、一生懸命それも含めて好感の持てる作品、傑作じゃないでしょうか。最初の部分のみ観たことがあったのは、何だったんだろう。デジャブ?

 「鑑識・米沢守の事件簿」  相棒シリーズ、劇場版のスピンオフ作品です。本家がコロンボ・古畑形式が多かったり、劇場版も配役で首謀者が見えてしまっていたので、今回も染五郎が出て来て決定的と思って観ていたら、見事に裏切られました。嬉しい裏切り、こんな作品を待っていました。いっそ有名役者を使わないほうがいいと思ったり、大スターに助演に甘んじてもらったりすればいいのにという思いが再三でした。配役や予告編で結末が読めない作品を望みます。

 「休暇 」  ちょっと楽しみにして観た作品でしたが、やや期待はずれ。音楽の無い、死刑に携わる人たちの心理など考えさせられる構成でしたが、原作者の意図が欠けたか、分かり難くしてしまったのかな。原作読んでないんですけどね

 「闇の子供たち」  人身売買や幼児買売春、臓器売買など難しいテーマにノンフィクション性を持って臨んだ意欲的作品でした。取り組んだ監督にも、厳しい役柄にも拘らず出演した俳優陣にも拍手を送りたい。ハッピーエンドが不可能な話であり暗い気持ちで見ざるを得ない、深く考えさせられる内容を何とか劇場公開映画に仕上げていると思います。