皆さんこんばんはイタリア料理人のtetsuです。

今日のお話しは辛く厳しい修業時代に僕を支えてくれたものについて語りたいと思います。

高校卒業後すぐに料理の世界に入った僕。

周りの友達がキャンパスライフを楽しんでる時
僕は朝から深夜まで殆ど休憩も取らず走り回り
仕事に追われる日々。

休みの日はいつもベッドから起き上がることも出来ず体を休めるので精一杯だった。

僕が一人暮らしをしていたのは日本橋兜町。
電車がある時間に仕事が終わらないので店から自転車圏内に部屋を借りなければならない。

店があるのは銀座。
もちろん家賃は安くても6〜7万円。
しかもボロボロのワンルームで洗濯機が置けない物件が殆ど。(排水の設備がないから)

僕が借りた部屋もボロボロの狭いワンルームで洗濯機置き場なし、風呂トイレ一緒家賃は七万円。

当時の給料の大半はこの部屋代だった。

休みの日は気を失ったかのように寝て
夕方起きると1週間溜め込んだ洗濯物を担いでコインランドリーに行くのが唯一の外出。

あの頃はどこかに遊びに行った記憶は殆どなく
友達からの誘いも全てスルーしてた。

唯一の休みで回復してまた戦場のような職場に向かう。この繰り返し。

体力的にも精神的にもとても厳しく、
諦めて辞めてしまう者は後を絶たない。

そんな過酷な環境で若い僕を支えたもの
それはなんだったのか。

これは僕が入社して1ヶ月が経とうとしていたある日のこと。

その日も辛くてお店を辞める人が出た。

突然朝何も連絡も無しに出勤せずにそのまま音信不通になってしまう。

でもこれは良くあることで心配でもあるが
残された僕らはその穴埋めで朝から大忙し。

ハッキリ言って人の心配なんかしてられない。
むしろ心配して欲しいのはこっち。笑

どんなに欠員が出ようが食事を楽しみにして来てくれるお客さんには関係ない。

何があろうが僕たちは立ち止まることは出来ない。

その日もバタバタで仕事が終わった。

閉め作業していると今日辞めた人の話に。
そこで誰かがこんなことを言った。

「こんな辛いこと頑張ってきたのに辞めたらそこで終わり。今まで頑張ってきた分勿体無い」

言った人の名前も顔もよく覚えてないが
(おそらくそのあとすぐ辞めちゃったから)

でもその言葉は僕の心に強く残った。

楽しいことなんか全然なくて、辛くて苦しいことばかりの日々。

でもそれを乗り越えてきた昨日の自分がいる。
今までの自分がいる。

その昨日の自分から受け取ったバトンを今日の僕は明日の自分に繋ぐ。

挫けそうな時、僕の背中を支えてくれるのは
今まで頑張ってきた昨日までの自分だ。

それが1ヶ月、1年、10年と日に日に増えて
強くなる。

大切なのは
「明日の自分に胸張れる自分であること」

どんなに辛く苦しい道でも選んだのは自分。
途中で投げ出すのはとても簡単。

でもその先に待ってる未来の自分がいることを忘れてはならない。