お客様からよく聞かれることですね(^^)
結論からいうと、当たり前のようですが、『効果が積み上げられるペース』です。
人には『ホメオスタシス(恒常性)』という、内部環境を一定の状態に保とうとする働きがあります。例えば体温や血圧などを例にすれば解りやすいですね。気温が変わっても人は体温や血圧を自動的に一定範囲を保とうとします。
このホメオスタシスは、良い状態のときだけに働いているわけではなく、仮に歪みが強くて明らかに悪い状態であってもそのホメオスタシスは働いています。いかに歪んでいても、歪んだ状態で「安定」をしてしまっているわけで、その「歪んだ状態での安定」を保とうと身体は自動的に調整をしてしまいます。
そういった性質が人間にある以上、一度の施術でいかに身体に変化を出したとしても、そこに必ず「戻る」という要素が入り込むことになります。今の状態がいかに悪かろうとも、その悪い安定状態を身体(主に脳が行う)は選んでしまうからです。
これは誰しも持っている『慣れ』や『クセ』と似たようなもので、今しみついてる慣れやクセがそう簡単には変えられず、ついつい同じことをやってしまうのと同じです。
ではどのくらいで効果は戻ってしまうものなのでしょうか?
これは正直言って施術者の手技の精度(手技だけの精度ではありませんが)によるところが大きいので一概にいえませんが、どんなに天才的な施術者が施術をしたとしても、いづれ必ず効果は消えていきます。
一度でどんなに大きな変化を出したとしても、必ず戻ります。
むしろ、大きな変化を出した分、身体はホメオスタシスにより大きく元に戻そうと働きます。
だからといって、もちろん施術が無駄というわけではありません。
1回の施術だけで大きく歪んだ安定状態を崩し、完全に正しい状態を定着させるのは不可能ですが、施術を繰り返すことでその悪い状態は徐々に薄れていき、いづれ正しい状態を受け入れるようになります。
ちょうどボクシングの一発KOは難しいが、ジャブを何回も当てることで徐々に弱らせていくことと似ていますね。
このように現状の悪いホメオスタシスを崩しつつ、新たな良い状態の安定を身体に植え付けていくのです。そして一段階上の良いホメオスタシスが働く状態で安定させていきます。
これはちょうど階段の踊り場のようなもので、一旦その状態で安定すると、そこより前の状態には戻りづらくなります。(もちろん最初の段階の安定状態であっても数回の施術で入れるようなものではありません)
そうやって一歩一歩階段を登って(変化)、途中踊り場で休憩しながら(安定)を繰り返して、身体は段階的に良くなっていくのです。
自分としては、この「段階的に身体が良くなっている実感」、「変化と安定を繰り返しながら良くなっていく実感」は患者さんにとっても施術者にとっても絶対に必要な感覚だと思います。
これから整体セラピストの道を目指す方や、まだ整体の職についてばかりの方は、まずこの実感を持てるようになることを当面の目標とするといいのではないかと思います(^^)
