僕、美容院デビューが周りの子(当時)に比べると早くて小学校1年生のときには母が通っていた美容院でカットするようになっていました。
決してませた子供だったわけではなく、父親と一緒に理髪店に行くよりも母と一緒に美容院に行きたかったんです。なぜなら父親が行く理髪店はおじさんばかりで小さい僕はなんとなく怖かったんです。
小さい頃は自分の髪型にこだわりがある訳もなく、ただ「伸びた髪を切る」という発想しか持ち合わせていませんでしたが美容院に行くのは好きでした。
両親よりもいくらか若いお兄さんやお姉さんと話をする機会はこの場所でしかなく、シャンプーをしている時の家のシャワーとはまた違う「シャーッ」という音と水圧の微妙な加減、これも家にはない良い匂いがするシャンプー、ハサミが自分の髪の毛を切るときの小気味よいリズム、スピーカーから流れる聴いたことがない、でも耳馴染みの良い音楽…
小さいときに美容院に行くのは多くても年に5回ぐらいで、美容院のことを考える時間なんてそれはそれは少なかったですがその5回に、毎回子供ならではの感動がありました。
今は美容院に1年のうち、300日ぐらいいて集客やら経費やら様々なことを考えながら仕事に追われているんですが、あの時の僕が抱いていた感動を300日、毎日誰かに届けたいですよね。
物事はシンプルです。あの時、年に5回の感動を与えてくれた美容師以上に今、自分の目の前にいる人達に300日、小さな感動や大きな感動を返さなきゃいけません。
小さな僕に感動を与えてくれた美容師たちのおかげで、美容院が好きになってきっかけは違えど、今こうして食べている訳ですから。
*今の美容師になった僕。
小1から通っていたあの美容院に僕は結局、高3まで通っていました。最後の方は1年に1回ぐらいしか行けませんでしたが…
先日久々に、実家に帰って覗いてみると思い出の美容院は別の大手チェーン店の美容院になっていました。
それでも、生まれて始めて行った美容院のことは今も鮮明に記憶の中に存在しています。
僕たちも誰かにとっての、そういう存在で在り続けたいと思っています。
ごちゃごちゃ色んな事を考えて、悶々とするよりも根幹にある最もシンプルでわかりやすい部分をもっと突き詰めて考えてこうという話でした。ご清聴ありがとうございます。

