ワイナリーの見学を終えた凸凹3人組(私、Mちゃん、ウサギさん)、

奇岩が聳えるカタルーニャの聖地モンセラット(Montserrat)へ。

ペネデスから北へ50㎞、車で約1.5時間の行程だ。

 

 

北へ進むにつれ、灰色の雲が広がり始めた。

モンセラットに到着した時には冷たい雨も降り始めた。

僕はウィンドブレーカーを身に着け、折り畳み傘も用意する。

 

モンセラットは「のこぎり山」の意味だ。

僕の眼前には鋭く尖った岩山が林立している。

この地が聖地になったのは9世紀に遡る。

 

 

主役は羊飼いの子供たち。

雲間から美しい光が山の中に降り注いだのを見て、

その場所に行くと洞窟があり、黒いマリア像が置いてあったとか。

 

マリア像は数々の奇蹟を起こしたことから、

ベネディクト派が教会堂を建て、マリア像を安置した。

それ以来、スペイン全土から参拝者が訪れるようになったという。

 

 

そんな聖地に、物見遊山の僕たちが訪ねてもいいのか。

まあマリア様はお優しいから、天罰を下されないだろう。

午後3時過ぎ、教会堂の前には長い列ができていた。

 

狭い教会堂、一度に入場できる人数が限られているのだ。

静かに順番を待つ僕たち、欧米系(たぶん)の人たち。

そこへ声のでかい観光客がやって来た。

 

 

後方で言い争う声がする。

振り返ると、欧米系の人たちとトラブルが起きている。

行列に割り込もうとしたらしい。

 

欧米系もヒートアップしたようだ。

トーキングマッチは2、3分は続いたようだ。

すごすご彼らは退散していった。

 

 

約1時間待ちで、僕たちの番がやって来た。

なんでも願い事をかなえて下さるという黒いマリア様。

僕は御足に手を伸ばし、二つもお願いをした。

 

一つは世界の平和。

もう一つはヒ・ミ・ツ。ウサギさんが読んだら怒りそうだから(?)。

お土産店を冷やかし、僕たちはバルセロナに戻った。

 

 

すっかり日は暮れた。

いよいよ最後の晩餐だ。豪勢にいかなくっちゃ。

僕たちは地中海沿いのレストランへ。

 

タパス専門店なので定食はない。

そこでド~ンと地中海の幸の盛り合わせ。

前菜は生ハム、サラダはツナとフレッシュ野菜。

 

箸休め、いやフォーク休めはムール貝のサルスエラ、

デザートはカタラーナ。ドリンクはワイン(赤to白)、オレンジジュース。

〆て102ユーロ(1万3260円)。高い~、お財布が悲鳴を上げた。