僕たちはミロ美術館とピカソ美術館で巨匠の芸術に触れた。
心は満たされたが、お腹はすっからかん。
ランチにしなくっちゃ。
美味しいピンチョスが食べたいな。
そこでピカソ美術館から徒歩7,8分の「ⅰRATⅰ(イラティ)」へ。
バルセロナでは老舗のバルで、ジモティーにも人気だ。
ここは立ち食い、立ち飲みオンリー。
その分、ピンチョスは一つオール1.95ユーロ(263円)。
物価が高いバルセロナとしてはリーズナブルだ。
カウンターには色とりどりのピンチョスが40種類くらい並んでいる。
食べたいものを自分で選ぶスタイル。僕は三つで抑えた。
ドリンクはグラスビール(2.5ユーロ=344円)。
Mちゃん、ウサギさんも仲良く三つずつ。
三つで我慢したのは、この後にバルセロナ名物のスイーツを食べるため。
ドリンクは2人ともアップルジュース(2ユーロ=270円)。
ピンチョスの代金は、皿に残った串の数で計算する。
こっそり捨てる不届き者はいないのかな。
もちろん僕はきちんと支払った。
カウンターの向こうのおにいさん、
Mちゃんに盛んに英語で話しかける。
なぜか僕には見向きもしない。
日本人が珍しいのか。
いやいや、話の内容からナンパに近い。
Mちゃんも、まんざらでもない様子。
次から次へお客さん。
パパっと食べて、パパっと去ってゆく。
これぞ立ち食い、立ち飲み。僕たちも、それに倣った。