6月10日夜、すべての観光は終わった。いよいよ最後の晩餐だ。
ウサギさん「近場がいいわ」の提案で、明洞ど真ん中「明洞餃子(ミョンドンギョジャ)」へ。
ガイドブックに載らないことはない、ミーハーの極致ともいえるレストラン。
1976年開業。「餃子」とネーミングされているが、餃子ではなく「カルグッス」専門店だ。
日本のうどんのような温かい麵料理。「カル」は包丁、「クッス」は麺を意味する。
包丁で切って麺を作ることから名づけられたといわれる。
カルグッスは8000ウォン(880円)。
トッピングはエホバッ(韓国カボチャ)、鶏ミンチ、ワンタン。ボリューム満点。
スープはチキンベース。辛さゼロ、自家製麵との絡みも上々。
ウォン紙幣が余っているので、マンドゥ(10000ウォン=1100円)も奮発。
しかし、これは向こう見ずな挑戦だった。1人前10個。具(豚肉と野菜)がたっぷり。
僕はボリューム感に圧倒された。食欲旺盛なウサギさんも目を白黒。
おばちゃんごめん。美味しいけど食べ切れない。
僕たちは気まずい思いを噛み締めながら「明洞餃子」を後にする。
それでも「ありがとうございました」と優しい日本語が届いたのがせめてもの救いだった。
<明洞餃子>カルグッス専門店。ほかにはマンドゥとコングッス(モヤシのスープ=8000ウォン)のみ。日本語メニューがあり、簡単な日本語も通じるので、ウサギさんのようなソウル初心者におすすめ。テーブルに付いて注文、その場で先払い。おばちゃんはプリントアウトしたレシート(いろんなパターンあり)を持っており、注文内容に応じて手渡してくれる。