聖母マリアが出現したとされる聖地メジェゴリエへ寄り道。

午後1時過ぎ、まずは腹ごしらえ。空は暗いが、雨は落ちてこない。

極東の異教徒だが(クリスチャンがいたらゴメン)、ありがたいランチがいただけそう。




サラダ、パン、メイン、デザート。ありきたりなラインナップだ。

メインはソーセージかと思ったが、羊肉のミンチをソーセージ状にしてソテーしたもの。

チャバブチチという、この界隈の名物料理とか。


香辛料が効いているが、羊肉のくさみが強い。

「名物に美味いものなし」という日本のことわざ、ボスニアにも通用しそう。

ツアーメンバー全員が半分以上残している。





いよいよ聖地へ。

ツインタワーのセント・ジェームス教会が異教徒を快く迎えてくれる。

聖母マリアが目撃された後に建築された新しいものだ。


少年少女8人が聖母マリアを目撃したのは1981年6月24日のこと。

メジェゴリエを見下ろす山の頂上付近。すぐに噂は村中に広がった。

敬虔な村人たちは山の頂上に巨大な十字架を建てた、という。




おっと紹介を忘れていた。

ここで合流した現地ガイドはNIKOLA・MIJIC(Cの上にアクサン付き)さん。
40歳代くらいの男性。もちろんカソリック教徒だろう。
 

ガイドによると、メジェゴリエはルルド(仏)、ファティマ(ポルトガル)と並ぶ世界三大奇跡の地。

ルルド、ファティマはバチカンに「奇跡の地」として公認されているが、

「メジェゴリエはいまだ公認されていない」と悔しそう。



教会の裏手に大きな広場があり、ベンチがびっしり並んでいる。

聖母マリアが降誕した6月24日にミサがあり、世界中から信徒3万人が集まるとか。

「聖母の降誕、まだバチカンに公認されていないんです」。悔しそうな表情のMIJICさん。


教会にはユニークなキリスト像があった。

めっちゃ細くて、めっちゃノッポさん。なんだかバランスも良くない。

ガイドによると、かなり有名な彫刻家の作だそうだが、僕は全く聞き覚えのない人だった。




バスに戻ると、再び雨が落ち始めた。

僕たちの次の目的地はモスタルの南40㎞にあるクラヴィツェの滝だ。

「世界3大瀑布の一つ、水量が多くて勇壮です」。ガイドのMIJICさんは胸を張る


えっ、3大瀑布はビクトリア(アフリカ)、ナイアガラ(北米)、イグアス(南米)でしょ。

僕の聞き違いかな。加齢で近ごろヒアリング力が弱まったみたい。

MIJICさん、ごめんなさい。




気まぐれクイズ メジェゴリエ出発が予定より10分遅れた。それはなぜでしょう(笑)。

ボスニア・ヘルチェゴビナ>面積は約5万1000平方㎞(北海道の5分の3)、人口は380万人(2014年)。首都サラエヴォ。通貨はマルク(1マルク=75円)。ムスリム人(イスラム教徒)、セルビア人(セルビア正教)、クロアチア人(カソリック)が混住する多民族(多宗教)国家。言語もボスニア語、セルビア語、クロアチア語の三つ。この多民族性がボスニア内戦の悲劇を生む主因となった。