人間は、なぜ高いところに上るのか。
自由に大空を飛び回れる鳥にあこがれるからか。
360度広がる絶景を独り占めしたいからか。

登山家は「そこに山があるから」、命をかけても山に登る。
観光客は「そこに塔(タワー)があるから」、
お金を払っても上るのだ。

ウズベキスタンの古都シャフリサーブス。
もう100キロも南下すれば、そこはアフガン国境だ。
ティムール王が建設したのがアク・サライ宮殿だ(世界遺産)。

▼かつては壮麗なアーチだったアク・サライ宮殿正門
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▼ 塔頂から望む宮殿跡の広場。中央奥がティムールの銅像
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帝国の内乱で破壊され、正門と2本の塔のみが繁栄の片りんを今に伝える。
午後2時過ぎ、気温は50度近い。一休みしようと、正門の日陰に入った。
そこに、長いあごひげのおじさんがいた。

らせん階段を指差し、ウズベク語で何かしゃべっている。
「どうだい、塔に上ってみないかい」。
たぶん、そう言っているのだろう。

ここで、引いては日本男児の名がすたる。筋肉痛だなんて言ってはおれない。
2000スム(約200円)払って、階段を上り始めた。
筋肉痛の足、思ったように上がらない。

▼塔頂で記念撮影する家族。手すりがぐらついても平気な様子
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時折り、痛みでぶるぶる震える。
階段の数を数えていたが、100段を超えたところで意識から消え去った。
はうようにして、塔の頂上にたどり着いた。

ぐるり360度、パノラマが広がる。写真を撮ろうと、手すりに手をかけた。
すると手すりが大きくかしいだ。しっかり固定されていないのだ。
もし転落したら木っ端微塵、吹き出た汗が一瞬に引いた。

アク・サライ宮殿跡ほぼ中央にティムール王の銅像が建っている。
炎天下、着飾った人たちで大賑わい。ウエディングドレスの花嫁さんも数組。
これは見逃すわけには行かない。駆け寄って「取材」を始めた。

▼ウズベキスタン建国の父ティムールの銅像
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▼親族を引き連れ結婚の報告に来たカップル。数組がはちあわせ
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片言の英語と身振り手振り。なんとか聞き出したところによると…。
新婚カップルは、ティムール王に結婚の報告をするしきたりがあるらしい。
今日は縁起のいい日とか。それで大勢が繰り出したようだ。

それでなくとも陽気なウズベクの人たち。
真っ昼間から、アルコールも入って上機嫌だ。
ドサクサにまぎれてシャンパンをご馳走になった。ラッキー!!

シャフリサーブスにはティムールゆかりの遺跡も多く残されている。
ティムールが葬られるはずだったドルッサオダット建築群。
ティムールの父が眠るドルッティロヴァット建築群。

【写真】シャフリサーブスに残る壮麗な建築群

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紺碧の空に映える青いドーム。
繊細なデザイン、精緻な美。
見飽きることはない。

☆ウズベキスタン、なるほど・ザ・クイズ~第4回☆

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日本では見かけない白いファンタ。
さあ、これは何味なのでしょう。
ズバリお答えください。

(1) 砂糖水
(2) レモン
(3) マンゴー
(4) キャベツ
(5) その他

<第3回の回答>正解はメロンでした。熱砂の国ですが、冷蔵庫は普及していません。野菜や果物を乾燥させて保存するのは、歴史に培われた生活の智恵なのです。

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