晴れ男パワーか。連日いい天気に恵まれ、メルヘン街道の旅まっしぐら。
グリム童話「ブレーメンの音楽隊」の舞台ブレーメンを後にして、一路ツェレへ。
木組みの家が美しい街。「北ドイツの真珠」と称えられている。
▼ブレーメンでランチ。ロールキャベツとマッシュポテト
ブレーメン南東100キロ、鉄道だと2時間の距離だ 。
ツェレの南20キロには、広島市と姉妹都市提携をしているハノーバーがある。
王宮庭園はあるが、さしたる見どころはない。
それでも広島人としては立ち寄って置きたい。
「ハノーバーどうする。庭園がすっごく美しいようだよ」
ランチを食べながら、Kちゃん・Eちゃんに誘導尋問をかけてみた。
▼黒ビール「ケストリッツァー・シュヴァルツビア」。注文表は手書き
「ツェレをのんびり観光したいからパスしましょう」
こちらの下心を見透かれていたのか、あっさり却下された。
情勢不利と見たウサギさん、洞が峠(ほらがとおげ)を決め込んでいる。ずるいぞ。
後日談だが、ここで飲んだ黒ビールと2カ月後に広島で再会した。
三越広島店の「ドイツフェア」。現地では2ユーロ(220円)だったのに、1杯630円。
この差はなぜ? 輸送費としても高すぎないかい。
▼「北ドイツの真珠」と称えられるツェレで記念撮影
ツェレは人口7万人の小さな街だ。
旧市街にはカラフルな木組みの家が軒を連ねている。
黄色やピンク、青や緑のペンキで塗られた家々。おとぎの世界に飛び込んだようだ。
もちろん、映画の書割(かきわり)ではない。テーマパークでもない。
そこには人々の暮らしがあり、数百年にわたって大切に守ってきたものだ。
スクラップ&ビルドの都市づくりに、異議をぶつけるかのように…。
▼ツェレ市庁舎。もちろん今も使われている。バックの塔は市教会
北ドイツの9月下旬は、日本だと10月下旬くらいの気候だ。
薄手のセーターにウインドブレーカーを重ねると、ちょうどいいくらい。
この日は小春日和。快晴、風もなく、散策日和だ。
観光客はいない。のんびり路地から路地へ。
出会うのはジモティーばかり。カフェにかわいい幼女がいた。
「グーテンターク(こんにちは)」と声をかけると、にっこり微笑み返し。
▼ジモティーの親娘。カメラを向けると、恥ずかしそうに微笑んだ
▼自転車の後ろ乳母車。便利そうだけど、漕ぐのは大変かも
ドイツ語が話せないから、後が続かないのが悔しい。
片言の英語で話しかけたが、戸惑ったような表情を浮かべるばかり。
やはり言葉は大切だ。ジモティーと触れ合えると、印影の深い旅になるだろう。
2時間近く散策、そろそろトイレタイムだ。
日本と違って、公衆トイレが少ないのが悩みの種。
運良く見つかったとしても、有料なのが腹立たしい(0.5ユーロ=55円くらい)。
▼トイレタイムを兼ねてカフェで一休み。ホットドリンクは1.5ユーロ
手っ取り早いのがカフェでお茶すること。
コーヒーや紅茶は1.5ユーロ(約165円)とリーズナブル。
チップとしてテーブルに1ユーロ残して置いたが、それでも190円ほどだった。
北ドイツの夕暮れは早い。
午後4時を過ぎると、太陽は地平線に迫り、秋風が冷たく肌を刺し始める。
今夜の宿があるハーメルンへ急がなくっちゃ。
▼歴史的な街並みに不似合いの前衛アート。拷問されてるのかなあ
ハーメルンもグリム童話の舞台となった街だ。
それが「ハーメルンの笛吹き男」だ。幼い時に聞いたことがあるでしょ。
1284年6月26日、130人の子供が突然行方不明になった事件がモデル。
さて、どんな出会いが待っているのかなあ。
Kちゃん・Eちゃん・ウサギさんは舟を漕いでいる
北ドイツの旅も折り返し点。そろそろ疲れが出始める頃だろう。
▼ドイツ人はでかい。こちら4人で180キロ。18人乗れる計算だ
バスでも鉄道でも飛行機でも、すぐ眠れる人がうらやましいなあ。
ゆっくり寝かせてやろう。明日はハードスケージュルなんだから。
午後6時過ぎ、ハーメルンの四つ星ホテルにチェックイン。
エレベーターに乗ると「10PERS 800kg」の表示がありました。
10人乗りでマックス800kg? じゃあ1人80kg。やはりドイツ人はでかいんだ。
■少しは役立つかな? ドイツ出たとこクイズ(6)
鉄道駅や街角にあるる黄色いボックスは、
切手の自動販売機と郵便ポストを兼ねたもの。
このボックスには、写真のような目盛りが付いています。これは何でしょうか