朝の顔面・頭部・肩部のマッサージ後、鏡で表情筋の回復具合を確認するも、まだ、兆しは見えません。
今日は、ベル麻痺の自覚症状について自分の状態をまとめておきます。

まず、表情筋への神経麻痺というもがどういうものであるかと言うと、表情を司る筋肉への神経信号が伝わらず筋収縮が全く行われなくなります。この結果、麻痺側の顔は全く表情を作ることができなくなります。更に、この神経は舌の先端部3分の2の味覚も司っているため、舌先端部では塩味や甘みを感じなくなります。

次に、このような麻痺が生じた場合に生じる生活上の問題点を記します。
一番問題になるのは、食事の問題です。
麻痺によって頬の筋肉が収縮しないため、食事の際に麻痺側の頬へ寄ってしまった食物を中央へ戻すことができなくなり、咀嚼動作が円滑に行われなくなります。また、麻痺側の唇を閉じるための筋収縮が行われないため、口内の食物や、特に飲料が噴出しやすくなっています。このことに関連して、口をすすぎ、すすいだ水を吐き出すという動作も満足にはできなくなります。

二番目に問題になるのは、麻痺側の目が完全には閉じなくなることから、目の乾燥や異物浸入によるダメージを防ぐために眼帯等による目の保護をおこなう必要がありますが、不慣れな単眼視は目への負担も大きく、遠近感をつかみにくくなるため事故を起こさないよう十分に注意する必要があります。

三番目の問題は、会話とコミュニケーションの問題です。筋肉のバランスで左右対称に開いていた唇が、片側の唇が動作しないことから片側にゆがんで開くことになり、発音が不明瞭になります。また、外見上、コミュニケーション時に鼻や唇が健康側へゆがんで動作すため、いびつな表情になります。特にビジネス等で対面コミュニケーションを取る場合は大きなマイナス要因となります。

最後の問題は、味覚の問題です。味覚については、先にも書いたとおり舌先端部の甘みと塩味に対する味覚が麻痺しますが、舌先端部以外でも甘みと塩味を若干は感じることができるため、料理に携わる人でなければ大きな問題となることはないでしょう。